「データをつなぐ」を実現するCDP
デジタルマーケティングのためのツールは様々だが、つながるためのデジタル化では、データ収集と施策実行の間に「データをつなぐ」ものが必要だと美濃氏は説明する。その役割を担うのが、CDP(Customer Data Platform)だ。
CDPを持つことで、顧客のデータを収集し、収集したデータを統合して価値を得ることが可能になる。施策実行ツールとの連携により、顧客接点で様々な施策を展開できるのもメリットだ。これにより、リアルタイムやパーソナライズなどの点でより良い顧客体験を提供できるため、競合との競争で有利になる。
「しっかりデータを溜め、それを統合管理し、そしてリアルタイムで施策実行ができるようになる。こういった観点でCDPが必要」と美濃氏はメリットをまとめた。
CDPの役割や重要性を考えると4つの要素が求められる、と美濃氏。
1つ目は、アクションにつながる存在であること。「顧客単位で一元化でき、常にメンテナンスができる状態である必要がある」という。その中で、各データから施策が刺さる個人を見極めることになる。
2つ目は、簡単に、素早く分析ができること。「様々な人が使えることが重要」と付け加える。直接データの参照、再集計、そして分析ができなければ宝の持ち腐れになる。
3つ目は、分析結果からすぐに施策展開できること。「施策の実行ツールとシームレスに連携できなければ意味がない」という。
4つ目は、将来に備えた拡張性だ。
では、Salesforceではその思想の下、どのようなサービスを提供しているのか。Salesforceではデータ収集、統合管理、セグメント作成、分析の機能をもつ「インサイト型」、Web/電子メール/モバイルアプリ/コールセンター・営業支援のチャネルを活用できる「エンゲージメント型」と2つの要素を、それぞれ「Marketing Cloud Customer Data Platform」「Marketing Cloud Personalization」として提供している。Marketing Cloud Customer Data PlatformとMarketing Cloud Personalizationはシームレスにつながっているため、インサイト型をカバーしながらエンゲージメント型も実行できるのが特徴だという。
美濃氏は、「本日お話した顧客の変化やマーケティングに求められる変化、CDP活用の方法などから、次の施策へのヒントが見つかれば幸いです」と述べ、講演を結んだ。
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