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エージェンシーに聞く、広告運用現場の改革最前線(AD)

同じROASで工数半減 トランスコスモスとShirofuneに聞く「統一指標」による効果測定と最適化

工数がかかるマスター更新・パラメータの紐付けを自動化

菊池:サードパーティの計測ツールや広告主様の自社計測データやCRMデータで成果を分析する場合には、どの広告からどのコンバージョンが出たかということを把握するためにパラメータマスターを作り、広告配信データとパラメータごとのCV件数/売上を紐付けするという作業が必要です。とても手間がかかる上ミスも発生しやすく、また新しい広告を入稿するたびにマスターを更新する必要もあります。

 Shirofuneでは、マスターを作成・更新しなくても自動でパラメータの紐付けができます。そうして広告の評価を媒体共通かつより正確性・重要度の高い成果データで行え、それを元に最適化していきます。媒体ごとにパラメータの設定可能方法が異なり、また媒体によってはかなり複雑な設定が可能なため、ルールが違うものを統一した紐付けができるようにするのは難しく、かなり時間をかけて仕組みを作りました。これは独自技術で、おそらく世界でも他にできるツールはないのではないかと思います。

佐橋:これまではAPIで連携できている媒体であっても、マスターは手動で作成・更新しなければならなかったので、マスターなしでの自動紐付けというのは我々も驚きました。Shirofuneがすごいと思った点です。

──2022年からはShirofuneのGoogleアナリティクス連携機能を活用されているそうですが、運用環境はどのように変わりましたか。

佐橋: GoogleアナリティクスとAPI連携できるので、一度連携させてしまえば勝手に情報を吸い上げてあとは自動で調整してくれます。クライアントによって計測する粒度は変わりますが、以前はキーワード単位で大量のパラメータを取る場合には、表計算ツールの限界を超えるデータ量になることもあり大変でした

菊池:私も以前は広告代理店にいたのでわかりますが、細かくやろうとすると人間では無理な仕事になってしまいます。しかも何十万というパラメータを手動で管理するとなると、ミスが発生するリスクもありました。Shirofuneでキャンペーン構成を作ったものであれば、パラメータの付与も自動で行うことができます。現状では自前で作成したキャンペーンに対してはこの自動付与ができないので、今後はそこにも対応し、レポート作成の際にも入稿の際にも一切パラメータのことを気にしなくて良い、という環境を提供できればと思っています。

ROASはそのまま工数は半減 媒体間・カテゴリ内の調整を簡略化

──Shirofuneを導入してからどのように利用が進んでいったのですか。

佐橋:最初に1社からPoCをスタートし、全体の5%程の個社まで進めた上でその効果を役員や現場メンバーに丁寧に説明していきました。結果、社内の表彰制度で優秀賞を受賞するほど、成果を出すことができています。

 元々広告運用は工数がかかるため、自動化による工数圧縮に対してインパクトのある施策だということが評価されました。現在導入数は15%程まで伸ばせてきており、最終的には顧客全体に拡大していくポテンシャルを持っていると思います。

佐橋氏

──PoCにおいて約5%の個社で試された中で、実際にどのような成果が出ましたか。

佐橋:アウトドアアパレルのECサイトでGoogleアナリティクス連携を活用したところ、大きな成果がありました。

 同サイトでは複数カテゴリのラインアップがあり、KPIも広告予算もカテゴリごとに分かれ、さらに媒体ごとやキャンペーンごとにも分かれていました。この案件では、カテゴリや広告媒体、キャンペーンごとといった細かい粒度で広告予算や入札の調整を行っていたため、工数がかかることが課題でした。

 また、成果計測をGoogleアナリティクスで行っていましたが、やはり広告媒体ごとに計測方法が異なることによって統一基準での比較ができず、売上と媒体コンバージョンに乖離が起きていました。

 Shirofuneを導入すれば、複数媒体間の広告出稿やカテゴリ内での調整が自動化できて工数削減になり、広告の計測も統一指標で行えるため最適化の精度も高くなることをクライアントに説明し、導入を進めることになりました。

 結果として、それまで手動で時間をかけて実現してきたROAS(獲得効率)800%を、半分ほどの工数で維持できるようになりました。それは現場でも喜ばれ、工数削減による余剰リソースをマーケティングの戦略面や新たな商材の提案など、攻めの業務に工数をシフトすることができました。

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CPA20%削減 連携できるデータと媒体は拡大中

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この記事の著者

平田 順子(ヒラタ ジュンコ)

フリーランスのライター・編集者。大学生時代より雑誌連載をスタートし、音楽誌やカルチャー誌などで執筆。2000年に書籍『ナゴムの話』(太田出版刊)を上梓。音楽誌『FLOOR net』編集部勤務ののちWeb制作を学び、2005年よりWebデザイン・マーケティング誌『Web Designing』の編集を行...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

【AD】本記事の内容は記事掲載開始時点のものです 企画・制作 株式会社翔泳社

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MarkeZine(マーケジン)
2023/02/21 12:18 https://markezine.jp/article/detail/40857

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