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日本郵便「デジタル×アナログ」実証実験プロジェクト(AD)

DM経由の受注率が3割超、購入単価2倍の成果も 北海道産地直送センターが注力したリピート促進施策

残存効果の強みを発揮 継続して効果を発揮した二つのDM

MZ:今回の施策を通して感じた、DM施策ならではの良さや強みはありましたか。

伊東:ビンゴDMは、投函直後からビンゴ参加と商品購入に対して意欲的な声が多数寄せられました。顔写真を掲載したことでお客様とのコミュニケーションのきっかけになり、商品購入につながったという声もコールセンタースタッフから届いています。

 また、送付から半年が経っても2~3列そろえた報告をしてくださるといった動きも複数見られました。長期間でも手元に保管していただけることで残存効果にも期待できるDMの強みを改めて感じました

森山:ほたてDMでも、DMの残存効果の高さは実感しました。これまではDM投函後の1週間以内にレスポンスが集中していました。しかし、今回は1ヵ月間継続的に二次元コードからの遷移でECでの注文が続きました。送付先の最適化やクリエイティブの工夫により、長い期間保存していただけるDMならではの強みを上手く引き出すことができましたね。

遷移先のECサイト

MZ:施策を通して気づいた新たな発見は何かありましたか。

三好:ビンゴDMでは、ビンゴのルールをわかりやすく伝えることに腐心しましたが、それでも「やり方がわからない」という問い合わせの連絡も複数いただきました。ただ、この問い合わせ電話をきっかけにコールセンタースタッフとお客様とのコミュニケーションが生まれて距離が縮まり、その後の注文率が上がったのは予想外の結果でした。コールセンタースタッフが質問に答えられるように、事前に運用ルールを細かく決めて準備をしていたことが功を奏しましたね。

 DMでは往々にして「わかりやすさ」を求められがちですが、「わからない」ところから始まるコミュニケーションもある。その後の対応も丁寧に設計することが必須ですが、伝えきれないこともきっかけの一つとして捉えられると思いました。

DMを活用して購入促進と同時にファン化促進も目指す

MZ:今後、DM施策をどのように活用したいとお考えでしょうか。

三好:ビンゴDMに関しては、アナログなDMと電話の良さをアナログな遊びであるビンゴという企画でつなぎ、お客様の体験価値と成果を引き上げることができました。一方、ほたてDMでは、アナログなDMとデジタルのECの融合が実現できたので、今回の成功を基に今後も積極的に取り入れていきたいです。

 また、DMはお客様の購入の促進に加えて、当社のファン化の促進といった文脈でも役立てることができると考えています。現在のマーケティングでは、「欲しいモノや情報」を「欲しいタイミング」で届けることが求められています。その意味で、手元に紙で届くDMの優位性は依然高いと考えています。お客様から「またおもしろいものが届いてほしい」と期待されるような顧客満足度を高めるようツールとしても活用していきたいです。

 特にビンゴDMでは完全なパーソナライズを目指しています。まだ運用面などの課題はありますが、近いうちには実現させたいです。

伊東:ビンゴDMの購入履歴を分析することで新たな購買行動が見えてくる可能性があります。顧客理解を次のDM施策や商品開発に活かしたいと思っています。また、新規顧客や休眠顧客に対しても同様に購買データの分析を行い、新たなビンゴDMの設計・運用にもチャレンジしていきたいです。

森山:今回のほたてDMは、EC流入者の行動データを分析ができるため、今後のDM改善やサイト改善にも活用できるではないかと考えています。今回は初回EC顧客の中でもほたて購入者に絞って商品選定と施策を行いましたが、他の属性で効果が期待できる設計も探っていきたいです。

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この記事の著者

堤 美佳子(ツツミ ミカコ)

ライター・編集者・記者。1993年愛媛県生まれ。横浜国立大学卒業後、新聞社、出版社を経てフリーランスとして独立。現在はビジネス誌を中心にインタビュー記事などを担当。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

提供:日本郵便株式会社

【AD】本記事の内容は記事掲載開始時点のものです 企画・制作 株式会社翔泳社

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MarkeZine(マーケジン)
2024/03/29 12:00 https://markezine.jp/article/detail/45042

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