SHOEISHA iD

※旧SEメンバーシップ会員の方は、同じ登録情報(メールアドレス&パスワード)でログインいただけます

おすすめのイベント

おすすめの講座

おすすめのウェビナー

マーケティングは“経営ごと” に。業界キーパーソンへの独自取材、注目テーマやトレンドを解説する特集など、オリジナルの最新マーケティング情報を毎月お届け。

『MarkeZine』(雑誌)

第105号(2024年9月号)
特集「Update:BtoBマーケティングの進化を追う」

MarkeZineプレミアム for チーム/チーム プラス 加入の方は、誌面がウェブでも読めます

日本郵便「デジタル×アナログ」実証実験プロジェクト(AD)

DM経由の受注率が3割超、購入単価2倍の成果も 北海道産地直送センターが注力したリピート促進施策

 今回、北海道産地直送センターが行った「ビンゴゲーム型」と「ほたて型」のDMが「第38回全日本DM大賞(以下、DM大賞)」の金賞グランプリを受賞した。ロイヤル顧客とのコミュニケーション強化と購入回数の引き上げを狙ったビンゴDMは、DM経由の受注率が過去最高の32.2%を達成。一方、ECサイト経由での購入者のリピート促進を目的としたほたてDMは、顧客単価が約2倍と大きな成果を実現した。本記事では、北海道産地直送センターと、本DM施策の制作にあたったプラナクリエイティブへの取材を通し、顧客データを活用したロイヤルティ向上に効くDM施策のポイントを紹介する。

「ビンゴDM」と「ほたてDM」で顧客コミュニケーションを活性化

MarkeZine編集部(以下、MZ):まず、皆さんのご経歴と現在の業務・ミッションについて教えてください。

三好:2001年にプラナコーポレーションに入社し、営業として通信販売事業者の支援を行い、ダイレクトマーケティングに従事してきました。その後、2010年にプラナコーポレーション大阪で代表取締役に就任し、2018年に北海道産地直送センターをM&Aでグループ化したことで、同社の代表取締役に就任しました。現在は、M&Aで取り入れたノウハウやDXへの知見をフルに活用して、一次生産者支援事業および地方創生に取り組んでいます。

株式会社北海道産地直送センター 代表取締役 三好 正洋氏

伊東:プラナコーポレーション東京にて、営業職としてメディアバイイングやインフォマーシャルの企画・提案に7年ほど携わっていました。2021年1月からグループ会社であるプラナクリエイティブに異動し、現在ではディレクターとして紙媒体を中心に、新規獲得に向けた広告制作やCRM改善を目的とした各種ツールの企画・制作を行っています。

森山:2017年にプラナクリエイティブに入社し、通販企業のCRM改善のためのDMやツールなどの制作業務のディレクターを担当しています。
(写真左)株式会社プラナクリエイティブ マーケティング部 森山 結衣氏、
(写真右)株式会社プラナクリエイティブ マーケティング部 伊東 美奈子氏

MZ:今回、北海道産地直送センターは、二つのDM施策で第38回全日本DM大賞(以下、DM大賞)の金賞を受賞しました。これらの施策の概要を教えてもらえますか。

三好:一つ目は、「ビンゴDM」です。年3回以上当社で商品を購入したロイヤルユーザーがターゲットで、顧客コミュニケーションの強化と購入回数のさらなる引き上げの両方を目指して制作しました。ビンゴゲームを取り入れたクリエイティブで、受け取ったユーザーに日頃の感謝の気持ちを伝えつつ、4回目の購入を促しています。ビンゴのマスには対象のお客様による過去2年分の購入履歴をデータ分析して商品を選定し、反映しました。

 二つ目が「ほたて型DM」です。ターゲットは、ECでほたてを購入したことがあるが、通年のDMやアウトバウンドコールの効果があまり高くなく、購入単価が一定金額よりも低い顧客でした。こちらの施策ではDMに個別の二次元コードを掲載し、DMへの反応率やEC流入者の行動まで調べました。このように、紙のDMを活用して、従来のWebマーケティングで行うような調査を行っていきました。

年に3回購入してくれたロイヤルカスタマーの引き上げを目指した狙い

MZ:多くの企業では、顧客の購入金額向上を目指して、F2転換率の向上を図ることが多いです。今回貴社が、既にコミュニケーションが取れているロイヤルユーザーの引き上げを狙ったのはなぜでしょうか。

三好:理由としては、四季ごとに旬な商品をお届けできる機会があるので、年に3回購入してくださった方には、4回目の購入を促せるのではないかと考えたためです。

 また、当社の商品とお客様との親和性の高さも理由として挙げられます。これは、1回しか購入されていないお客様よりも、既に3回購入いただいている方のほうが当社との親和性が高く、購入回数の引き上げにつながりやすいと考えたためです。

MZ:ほたて型DMは、第37回の「DM大賞」で銀賞を受賞したものをブラッシュアップしたものとのことでした。具体的にどのような点を変更したのでしょうか?

森山:昨年から、顧客アンケートの結果を基に「お客様ごとに適切な内容でコミュニケーションを行うことで施策の反応率が上がる」という仮説に基づいて施策を行ってきました。今回はそれに加えて、過去の購買履歴のデータを再度精査した上で、初回にほたてを購入した方に絞りました。

 また、前回は特定の商品を購入した人をターゲットにしたわけではなかったので、二つ折りの一般的なDMでした。しかし、今回は初回購入時にほたてを購入した人がターゲットだったため、DMの形をほたて型に変更し、開封率向上を目指しました

次のページ
ターゲットをあえて絞ることでメッセージを分散させない

この記事は参考になりましたか?

  • Facebook
  • X
  • Pocket
  • note
日本郵便「デジタル×アナログ」実証実験プロジェクト連載記事一覧

もっと読む

この記事の著者

堤 美佳子(ツツミ ミカコ)

ライター・編集者・記者。1993年愛媛県生まれ。横浜国立大学卒業後、新聞社、出版社を経てフリーランスとして独立。現在はビジネス誌を中心にインタビュー記事などを担当。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

提供:日本郵便株式会社

【AD】本記事の内容は記事掲載開始時点のものです 企画・制作 株式会社翔泳社

この記事は参考になりましたか?

この記事をシェア

MarkeZine(マーケジン)
2024/03/29 12:00 https://markezine.jp/article/detail/45042

Special Contents

PR

Job Board

PR

おすすめ

イベント

新規会員登録無料のご案内

  • ・全ての過去記事が閲覧できます
  • ・会員限定メルマガを受信できます

メールバックナンバー

アクセスランキング

アクセスランキング