自社に必要な対応がわからない……そんな時どうすべきか
MZ:こうした基準に沿ってウェブアクセシビリティの向上を進める際、企業が直面しやすい課題はありますか。
清野:企業様からは「自社に必要な対応が、具体的にわからない」という声をよく耳にします。法律やガイドラインの基準を理解することは難しく時間がかかる上、解釈が本当に正しいのか不安に思う企業様も少なくありません。
自社だけで判断することはハードルが高いため、ウェブアクセシビリティに関する専門的な知見を持つ企業・専門家を頼るのが安心です。第3者企業や専門家の目で、「自社のウェブサイトがどの程度基準を満たしているのか」「対応すべきポイントはどこなのか」を明らかにし、着手します。
当社のコンサルティングでは、ガイドラインに準拠したアクセシビリティ診断を行っています。診断結果をお伝えするだけでなく、企業の担当者がウェブサイトの課題を理解して対応につなげるためのサポートまでトータルで支援するので、具体的にやるべきことも明確にできます。
MZ:他に、対応のポイントはありますか。
清野:ウェブサイトの構築にCMS(Contents Management System)やフォーム作成ツールなどを使っている場合、それがウェブアクセシビリティに配慮しているかを調べ、そうでなければ配慮したツールを見つける必要があります。
中でも資料請求や来場予約、セミナー申し込みなどの各種予約やお問い合わせで使われるサイト内のフォームは、ユーザーが様々な入力作業を行うためにつまずきやすく、アクセシビリティへの配慮が重要で、必要な要素は多岐にわたります。
そのような様々な要素に対応する当社のツール「XD.FORM a11y」では、ガイドラインの基準に準拠するフォームを作成することができます。
世界的なガイドラインの基準に準拠したフォームを作成できる「XD.FORM a11y」
MZ:「XD.FORM a11y」の機能を詳しく教えてください。
清野:「XD.FORM a11y」ではアクセシビリティに配慮した標準デザインをデフォルトで用意し、「WCAG」2.2の基準AAに準拠したフォームを、管理画面の各種パーツ操作で簡単に作成できます。企業のデザインレギュレーションに合わせながら、ガイドラインの基準を満たす調整も柔軟に行えます。

清野:ユーザーがフォームを操作する場面での具体例として、入力ミスがあった場合には直ちにエラーメッセージが表示され、スクリーンリーダーの読み上げにも対応しており、ユーザーはすぐに入力ミスを直すことができます。
他には「フォーカスインジケーター(※)」への対応により、フォーカスされた項目が太枠などで囲われて認識しやすくなり、キーボード操作だけの入力を支援するものが挙げられます。
※フォーカスインジケーター:入力中の項目が太枠などで囲われて、認識しやすくするもの

MZ:本記事では、ウェブアクセシビリティについてその重要性からファーストステップまでうかがってきました。最後に、今後の展望をお願いします。
清野:当社は、先にお伝えしたアクセシビリティ診断やフォーム作成ツールの提供をはじめとして、ユーザービリティ、クリエイティブも含めた総合的なアクセシビリティ向上の取り組みを支援しています。今後も顧客ニーズや社会的な環境、法律の変化に合わせ対応を続けてまいります。
昨今、ウェブアクセシビリティへの注目は高まっており、あらゆる企業に対応が求められています。読者の皆さんもこの機会にぜひ、本記事を参考に自社の取り組みを進めていただければ幸いです。
アクセシビリティのガイドラインに準拠したフォーム作成ツール「XD.FORM a11y」
「WCAG」2.2の基準AAを満たすフォームを、簡単に作成することができます。資料請求、お問い合わせ、来場予約受付、セミナー予約受付などのフォームをアクセシビリティに配慮させた形に改善したい方は、「XD.FORM a11y」紹介ページからお問い合わせください。