総計4,000万回超の視聴機会を創出 ブランドリフトが7.8%向上
━━両キャンペーンの成果について教えてください。
古賀:認知の拡大・ダウンロード数を注視していましたが、どちらも非常に高い成果を得られました。動画視聴やサイト流入は、結果的に1,000万回再生の動画が複数本生まれ、若年層向けでは計3,000万視聴、主婦層では計1,000万視聴、両キャンペーンを合わせると4,000万回超の視聴機会を作ることができました。特に若年層向けの「その予定、#タイムツリーが叶えます」のLPには17万人が来訪し、注目度も非常に高かったと思います。
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またTikTok内のブランドリフト調査を行ったところ、広告認知が7.8%上昇したことがわかりました。ダウンロードも、CPIを低く維持しながら万単位で増加。2024年春から半年強にわたってマーケティング施策を展開してきましたが、この数値は最も高いレベルです。こうしたインフルエンサー施策は成功例として引き続き展開したいと考えています。
一般的に、ダウンロード数が増えるとすぐに使わなくなる人も増え、結果的にMAU率は下がりがちです。しかし今回のキャンペーンにおいてはユーザーの利用継続率が高く、予定追加の数からも、日ごろから「よく使われている」傾向が強いです。
またターゲットへのリーチも大きな成果がありました。TimeTreeの自然流入におけるユーザーの年齢分布、TikTokからの流入ユーザーの年齢分布を見ると、11〜15歳では3倍、16〜20歳で2倍となる効果がありました。狙い通りに若年層に訴求できたと考えています。
━━定性面での効果はいかがですか。
古賀:インフルエンサーの投稿に多数のコメントが寄せられていますが、既存ユーザーの方から「私も使っている」「このアプリ良いよね」といったコメントもたくさんありました。そのため当初期待していた「若年層の間で盛り上がり」も、より強く出たと思います。
渡邊:クリエイターのコラボを実現させた狙いの一つには、「このコラボを見られて嬉しい」といったユーザーからのポジティブな反応を引き出しつつ、それをきっかけにコメント欄でのコミュニケーションを活性化させることもありました。予想通りにTimeTreeに対するポジティブなコメントが寄せられ、盛り上がりを醸成できたことは、大変喜ばしいことでした。
戦略、企画、キャスティング…インフルエンサー施策を成功に導く専門性とその協力体制
━━施策を設計、実行されたHakuhodo DY ONEとしては、どのように振り返りますか。
横田:「認知」と「ダウンロード」の二つに関してはそれぞれに最適化した広告配信を実施しました。素材は同じなのですが、この配信の工夫によって二つの目標が達成でき、全体として良い結果になったと考えています。
渡邊:今回の成功要因の一つに、戦略立案から具体的な企画、キャスティングとスムーズに連携できた点が挙げられると思います。
これまで、DACは幅広いデジタルメディアの知見やキャスティングノウハウを強みとしてサービス支援を行い、アイレップはコミュニケーションプランニングやクリエイティブを強みとしてサービス支援を行ってきました。DACとアイレップがHakuhodo DY ONEとして一つのチームになったことにより、インフルエンサー領域においても支援体制や納品クオリティの強化を実現できたと感じています。
今回のような施策の場合、メディアプランニングと制作、キャスティングは別会社が担うことが多い中、当社はこれらすべてを内製化しているのが強みだと思います。各部門にプロフェッショナルが在籍し、ご与件に応じて最適なチームを組成、ワンストップでハイクオリティな成果を提供します。
柴﨑:そうですね。戦略を立てて企画プランに落とし込み、キャスティングして施策実行するまでのすべてのプロセスを、シームレスかつスピーディーに実現できたことが成功を後押ししたと考えています。
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━━最後に、今後の展望や構想についてそれぞれお願いいたします。
古賀:カレンダー共有アプリは、新しい人と出会い、予定を立てるすべての方にご活用いただける可能性があるものだと考えています。今後も引き続きTimeTreeを知っていただくこと、そして理解していただくまでのプロセスに力を入れていきます。
TimeTreeは特定のグループだけでなく、様々なシーンで活用できるアプリです。あらゆる予定管理のデファクトスタンダードのような存在を目指したいと考えています。こうしたメッセージをコミュニケーションしていく際には、インフルエンサーの方々による紹介のパワーは非常に大きいですし、起点の一つとして活用を進めたいと思います。
横田:TimeTreeさんと当社ではDSPソリューションの共同開発を進めており、その価値向上にもユーザー数は重要な観点です。TimeTreeさんの多角的な事業成長に伴走するため、今後も引き続き幅広い戦略、施策をご提案したいと考えています。