質の高い商談数が2倍以上に。事前の相互理解で加速
━━コンテンツはどのような仕組みでしょうか?
犀川(タッチスポット):「CEOクローン」ではAIアバターを使用しています。モデルとなる社員などの人物について短い動画や音声から学習させて作成するものです。一度でもアバターを作成してしまえば、もし訴求したいサービスの仕様や価格にアップデートがあっても、テキストデータでAIに学習させるだけでトークの映像や音声を更新できます。これにより、高速でPDCAサイクルを回すことが可能です。
犀川(タッチスポット):「CEOクローン」は視聴者であるお客様の興味に応じてコンテンツを表示してくれるため、従来のコンテンツマーケティング観点から見ても非常に優秀なツールです。当社ではこれを「AIコンテンツマーケティング」という新たな手法として捉えており、多くの企業様にとって親和性がありながら、これまで以上の価値を創出できるのではと考えています。
━━ClipLineでは「CEOクローン」をどのように活用されているのでしょうか?
清水(ClipLine):たとえば既存のハウスリストに対するメールマーケティングの際に「CEOクローン」をお送りしていますし、その後インサイドセールスが1to1のアプローチを行う際にも改めて個別に送付します。また、実際に商談を獲得した際も、営業から「もしよろしければ商談前に再度ご覧ください」とお伝えしています。
「CEOクローン」でコンテンツを視聴いただくことにより、商談にあたってお話しすることが多い前提となる知識や本質的な課題の認識にもつながります。また、「CEOクローン」視聴時の行動データから得られる情報とインサイドセールスがヒアリングで得た情報が重なることで、初回商談からより具体的な確認や提案につなげられるのです。
メールでのアポイント取得時にお客様に「CEOクローン」をご覧いただければ、多くの場合はBANT(Budget:予算、Authority:決裁権、Needs:必要性、Timeframe:導入時期)情報を取得できます。これにより、「直近案件である」「キーマンが回答している」「直近のペインやニーズがある」といった条件を満たす質の高い商談化が2〜3倍に増加しました。そのようなお客様は2回目の商談につながる率も高くなる傾向があり、限られたリソースの中でも、成果を上げられています。


ナーチャリングやアライアンス戦略でも効果あり
清水(ClipLine):CEOクローンはナーチャリング目的での活用度も高くなっています。アプローチの優先順位が明確になるだけでなく、「どれくらい興味があるのか」「各個人がどのような状態なのか」といったことが、確認できるようになりました。
たとえば、メールをお送りした際、価格の部分を集中的にご覧になっている場合があります。そのような状況を確認してアプローチすると、「実は検討していました」という話になることがあるのです。

清水(ClipLine):そもそもナーチャリングには非常に細かいアクションも含まれます。リードやハウスリストはもちろん、過去に商談して失注した方へのアプローチにも“状況うかがいの連絡”をすることなどがあり、以前はそれにも工数がかかっていました。
現在は「CEOクローン」のおかげで、工数をかけなくても状況を把握できるようになりました。メールで「CEOクローン」の視聴URLをお送りした方が実際にご覧になっている状況が確認できれば、それが次のアプローチをするシグナルになります。
また、「CEOクローン」はアライアンス事業のパートナーセールス領域でも力を発揮しています。パートナーの方々に当社サービスを理解していただく必要があるため、以前は勉強会や打ち合わせを重ねる必要がありましたが、「CEOクローン」を導入してからは、ほぼ半分の回数で済むようになりました。
個人的には「CEOクローン」をエンドのお客様に直接展開すれば、より効率的に理解を深めていただくことができ、結果的にパートナー様の営業活動を支援することにつながるのではないかと考えています。