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【短期集中連載】マーケティングメトリックス研究所所長・豊澤栄治の「アイドルとデータ分析」

アイドル市場における「BABYMETAL」のポジショニングを主成分分析で検証する【最終回】


国内外で一大旋風を巻き起こした異色のアイドルグループ「BABYMETAL」。今回は、アルバムランキングと検索、ソーシャルだけでなく、その世界観がどんな要素から成り立っているのかも含めて分析したいと思います!

ヘヴィメタルで世界をひとつにする、BABYMETALを分析します

 こんにちは、ロックオン マーケティングメトリックス研究所 所長の豊澤です。2015年を迎えて、今年注目を集めそうなアイドルの予測といきたいところです。今年、大ブレイクしそうなアイドルと言えば………

 「BABYMETAL」ですね、一択です。

 2015年1月7日に1stアルバム『変な色』ではなく『透明な色』をリリースした乃木坂46(深川さん、井上さん推し)はブレイク済みという認識です(Type-Aを購入済み)。

 メンバーの名前はSU-METAL、YUIMETAL、MOAMETALで、「メタルとアイドルの融合」をテーマに2010年11月に結成された女の子3人組のユニット(平均年齢15.6歳)です。わかりやすく言うと、X JapanとPerfumeを足して2で割らずに掛け算したような感じです! 彼女たちはヘヴィメタルで世界をひとつにするという使命を背負っています。

 「もう知ってるよ」という方もいらっしゃるかもしれません。BABYMETALについては、NHKまでもが30分の特別番組を2014年12月21日に放送。タイトルは「BABYMETAL現象 ~世界が熱狂する理由~」。そう、BABYMETALは現象なんです。アイドルとデータ分析をテーマにした連載の最終回は、この新たなフェノメノン「BABYMETAL」について考えてみたいと思います。

よこせチョコレート

 長髪で黒い衣装に身を包んだ男性が、重低音を響かせて奏でる地獄のようなロックミュージック、というのが「ヘヴィメタル(Heavy Metal)」という音楽ジャンルに対する一般的なイメージではないでしょうか。冒頭のNHKの番組でも「ダサイ!ウルサイ!蔑まれた屈辱の日々!」とありましたwww ある種の様式美を確立する一方、イメージが固定化し、音楽的にも停滞しつつあったこのジャンルに、ある日突然、赤と黒を基調とした衣装でキュートに歌い踊る日本の女の子が登場したのです。誰も思いつかなかった意外な組み合わせは世界中を驚かせました。

 ここでBABYMETALが、海外からも注目されるようになるきっかけとなった動画をご覧ください。その名も「ギミチョコ!!」

 メタルともJ-Popとも形容しがたい、でもキャッチ―な楽曲です。振り付けも相まって独特の世界観に中毒になる人が世界中で続出し、再生回数は2100万回を超えています(2015年1月23日時点)。この楽曲、歌詞の内容を一言でまとめると「よこせチョコレート」。チョコ食べたい、以上です。度肝、抜かれます。

君が信じるなら、進め、道なき道でも

 続いて、Google先生による検索ボリュームとBABYMETALの歩んだ道の関係を見ていきましょう。

※Googleトレンド、Wikipediaをもとに筆者作成
※Googleトレンド、Wikipediaをもとに筆者作成

 検索ボリュームが跳ね上がっているポイントを確認すると、

①1stアルバムの発売と史上最年少での武道館単独ライブを開催
②イギリスで開催される世界最大のメタル・フェス「Sonisphere」に出演
③LADY GAGA様米国ツアー5公演の前座に抜擢
④NHKにて「BABYMETAL現象 ~世界が熱狂する理由~」放映
⑤さいたまスーパーアリーナで2万人を動員し単独ライブを開催

 まるで「快挙の玉手箱やぁ~」ですね。特に②ではアイアン・メイデン、メタリカなど、ヘヴィメタルの黄金期を支えたビッグバンドと同じメインステージで30分の公演を行い5、6万人の参加者に衝撃を与えました。③のGAGA様と記念の一枚はコチラ。

 では、彼女たちの快進撃を、アルバム売上や検索ボリュームのデータをもとに分析していきましょう。

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この記事の著者

豊澤 栄治(トヨサワ エイジ)

株式会社ファンコミュニケーションズ サービス開発部 情報科学技術研究所 所長横浜国立大学経営学部、一橋大学大学院国際企業戦略研究科卒SPSS Japan、みずほ第一フィナンシャルテクノロジー(株)、外資系運用会社(Amundi Japan)での経験を活かし、金融の分析ノウハウをマーケティング分野に適...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2015/02/15 18:28 https://markezine.jp/article/detail/21801

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