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『MarkeZine』(雑誌)

第106号(2024年10月号)
特集「令和時代のシニアマーケティング」

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定期誌『MarkeZine』特集

左右非対称で躍進の「瞬足」 15年の足跡

 小学生に絶大な人気を誇るジュニアシューズ「瞬足」。二人に一人が履いていると言われ、特に運動会では目立つ。今年で誕生から15周年を迎え、新たに上履きをラインアップに加え、また他社と組んで縄跳びやバッグといった小物類にも商品展開を広げている。学校生活を応援するライフスタイルブランドとして躍進中だ。売上No.1ブランドとしての地位をそのままに、販売網を抜本的に見直し、EC化率の向上にも注力しているという。開発時から一貫して瞬足に携わる津端裕氏は「No.1でも失うものはない、改めて挑戦のときだと考えている」と意気込む。

※本記事は、2018年4月25日刊行の定期誌『MarkeZine』28号に掲載したものです。

コンセプトは子どもの背中を押せる靴

アキレス株式会社シューズ事業部
シューズ営業本部 新規事業開発担当副本部長 津端 裕(つばた・ゆたか)氏

1986年アキレスに入社、シューズ事業部量販店部配属。以後、ほぼ19年間は、量販店担当一筋の営業人生を歩む。1999年より営業兼務で商品企画開発リーダーを務め、レディースカジュアル担当からアダルトスポーツシューズ、ジュニアスポーツまで担当。2002年から「瞬足」開発に携わる。

――「瞬足」は、お子さんのいない人も知っているほどヒットしている子ども靴だと思います。まずはその特徴と、開発の背景を教えてください。

 最大の特徴は、左右非対称の作りです。靴底を見てもらえばわかるように、左右とも左側にスパイクを配置しています。これは、小学校の校庭のトラックが左回りで、徒競走のコーナリングで転んでしまう子が必ずいることから考え出したアイデアです。

 ただし、「この靴なら転ばない!」と訴えたいわけではありません。実際、この「左右非対称グリップ」によって、実際に摩擦係数は一般的な靴より30%ほどアップしていますが、目指したのは、走ることに対する苦手意識を払拭することです。「子どもの背中を押せる靴」をコンセプトに、靴で少し自信をつけてもらって、誰もが走る楽しさを実感できたらという思いが開発の根底にありました。

 同時に、他にも複数の要因がありました。これまでトップダウンでプロダクトアウトの商品開発を

 することが多かった当社で、ちょうどトップが替わったタイミングに社内のメンバーが集められ、低迷していたいくつかのジャンルでマーケットインの新規開発を任されたこと。実際に子どもが何を履いているのか調査していくと、通学履きの靴には白や紺など飾り気のないものが学校側から指定され、履き続けられていたこと、などですね。いわゆる野球やサッカー向けのスポーツシューズではなく、でもスポーツ要素があり、子どもが喜んで運動会にも履きたいと思うようなデザイン性に優れた「通学履きシューズ」はジャンル自体がなかったのです。そこに目をつけたというのもあります。

――現在の販売状況をうかがえますか。

 直近の販売は、年間490万足です。それまでの数年は年間約600万足が売れていました。現在の日本の3〜12歳の人口が約1,000万人なので、おかげさまで二人に一人以上に履いてもらっている計算になりますね。

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この記事の著者

高島 知子(タカシマ トモコ)

 フリー編集者・ライター。主にビジネス系で活動(仕事をWEBにまとめています、詳細はこちらから)。関心領域は企業のコミュニケーション活動、個人の働き方など。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

市川 明徳(編集部)(イチカワ アキノリ)

MarkeZine編集部 副編集長
大学卒業後、編集プロダクションに入社。漫画を活用した広告・書籍のクリエイティブ統括、シナリオライティングにあたり、漫画技術書のベスト&ロングセラーを多数手がける。2015年、翔泳社に入社。MarkeZine編集部に所属。漫画記事や独自取材記事など幅広いアウトプットを行っている。
...

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MarkeZine(マーケジン)
2021/02/25 18:04 https://markezine.jp/article/detail/28266

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