早くからBtoBのデジタルマーケティングに取り組んできた、京都の総合電子部品メーカー・村田製作所。他社に先駆けて、多様な人材採用のための企業認知、エントリー数の拡大という人事部の課題をデジタルマーケティングで解決する、新卒採用プロジェクトを実施した。本プロジェクトをリードしたのは、マーケティング&コミュニケーション部の内海克也氏。採用課・シニアマネージャーの関口晴巳氏らとともにプロジェクトを振り返り、今後の採用活動への目標も語っていただいた。
※本記事は、2019年3月25日刊行の定期誌『MarkeZine』39号に掲載したものです。
デジタルマーケティングの実績を採用に活かす

株式会社村田製作所 マーケティング&コミュニケーション部 部長
内海 克也(うつみ・かつや)氏(写真左)
1989年に村田製作所入社。各開発部門、事業部直下のマーケティング担当を経て、2014年よりデジタルマーケティングに本格的に従事。本プロジェクトを立案し、主導する。株式会社村田製作所 人事部 採用課 シニアマネージャー
関口 晴巳(せきぐち・はるみ)氏(写真右)
広報担当として、本プロジェクトに参加。2016年11月に人事部へ異動後は、採用責任者として関わる。
――まずは、これまでの村田製作所のデジタルマーケティングの取り組みについて教えてください。
内海:村田製作所は、1944年に創業した京都に本社を持つ総合電子部品メーカーです。ムラタセイサク君というロボットをご存じの方も多いと思います。最先端の技術と広範囲な製品ラインアップ、そしてグローバルな生産と販売ネットワークが強みでして、「Innovator in Electronics」をスローガンに掲げ、豊かな社会の実現を目指しています。
当社がデジタルマーケティングをスタートしたのは、1997年の頃からです。まずはWebサイトの公開からスタートし、Web製品検索システムの導入、メールマガジンの開始やWeb動画活用と、着実にデジタルのBtoBマーケティングを進めてきました。そして変革期として迎えた2014年に、CRMやSFA、MAを導入し、マーケティング&コミュニケーション部を設立したのです(図表1)。
当社は「やったらええんちゃうの?」という文化。その後も、グローバルでのネット広告出稿やリードマネジメントを本格化しています。そのような中、2016年の新卒採用へデジタルマーケティングを活用することになりました。
――採用活動には、中途採用もあります。なぜ、新卒採用を優先したのでしょうか。採用課題に違いが?
関口:そうですね。中途採用には、転職のタイミングが人それぞれであるという課題があります。学生が一斉に動く新卒採用のように母集団が形成しづらく、アプローチが難しいのです。BtoBビジネスと同様に、転職検討から入社までの時間が長く、採用予測が立てにくいという課題もありました。
一方新卒採用は、毎年3万人くらいのプレエントリーをいただいています。しかし村田としては、さらに多様な人材を採用したいという戦略があり、ターゲット学生の認知を獲得し、エントリー層を広げたいと考えていたのです。
内海:そこで、私から「採用活動にデジタルマーケティングを取り入れませんか」と提案したのです。マーケティング部として、新しい広告手法へチャレンジしたいという思いがありましたし、人事部の採用課題にもデジタルマーケティングは効果があると考えたんですね。人事部からも「ぜひやりたい」と返事があり、マーケティング部と人事部、そしてコーポレートブランドのPRなど、広告まわりを担当する広報部も加わり、プロジェクトを進めることになりました。
関口:プロジェクト当時、私は広報におりまして、内海さんから「テレビCMと一緒に、YouTubeやFacebookで動画広告をやりましょう」と相談されました。広報としても、採用活動に結びつくのであればとOKしましたね。
先に新卒採用から取り組んだのは、まず就職活動のスケジュールが決まっており、ターゲットがはっきりしていること。さらに就職活動ですから、学生の動きも活発。そのため、施策がやりやすいと考えました。プロジェクトは2015年の秋にスタートし、就職活動が解禁となる3月上旬までのスケジュールで進めました。
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マチコマキ(マチコマキ)
広告営業&WEBディレクター出身のビジネスライター。専門は、BtoBプロダクトの導入事例や、広告、デジタルマーケティング。オウンドメディア編集長業務、コンテンツマーケティング支援やUXライティングなど、文章にまつわる仕事に幅広く関わる。ポートフォリオはこちらをご参考ください。
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