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「顧客とは一期一会」から脱却 不動産仲介会社がMarketo Engageで目指すコミュニケーション

成果のないメルマガにメスを入れる

 同社では以前もメルマガの配信は行っていたのだが、前述のような関係を構築するには至っていなかったと言う。「(2)顧客とは一期一会」という課題は、メルマガ配信などの取り組みに対して目標設定が無かったため、効果測定が行われないままに運用されていたことが要因だった。

 同社は2014~2018年の5年間で約4万件の契約実績があり、全成約者の中からメールアドレスを保有している全顧客を対象に設定し、メール配信ツールで定期的にメルマガを配信していた。しかし、使用していた配信ツールでは、送信メールの開封可否しかわからず、効果測定に必要な分析データを取得できていなかったのだ。また、スポーツ観戦チケットのプレゼントキャンペーンなどを定期的に実施していたものの、応募はいつも同じユーザーで固定されていた。

 大江氏は、効果の検証と環境構築までの道のりを次のように説明する。

 「まず3カ月間、Excelで数万のリードに対し、開封や応募などのスコアを手作業でつけてみたところ、到達率や開封率、応募率など様々な課題が見つかりました。次の3カ月でツールはそのままに、プレゼントを家電や宿泊券に変更、提携企業に期間限定の特典付きメニューの提供を依頼するなど配信コンテンツを刷新し、また、今後のメルマガへの要望を取得するためのアンケートも内製で作成しました。その結果、様々な項目で改善が見られ、少しですが売上貢献できる成果が出ました」(大江氏)

 大江氏はこれらの結果から「スコアリングにかかる時間が削減でき、専門知識が必要なLPやアンケートのコーディングをノンプログラマーでも簡単にできるならば、かけたコスト以上の成果が出せる」と判断し、MAツールの導入を進めたと言う。

 「最終的には半年かけて十数社を比較検討しました。弊社が行いたい内容を実現できることから導入したのが、Marketo Engageです」(大江氏)

体制づくりの鍵は「一元化」

 いちばん深刻な「(3)デジタルマーケティングの環境と体制が整っていない」という課題は、大江氏が入社した2016年から顕在化していた。そもそも、WebディレクターやWebマーケター職の人員が同社にはいなかった。また、同社は2016年1月にサイトを全面リニューアルし、スマートフォン対応としたが、この対応時期は同業他社の後塵を拝していた。

 さらに、各サイトは担当事業部が個々に発注して制作・運用していたため、権限や予算にばらつきが生じていた。何よりWeb施策は個々の事業部が業者へほぼ丸投げの状態だった。大江氏は「まずは環境と体制を一元化する必要がありました」と、当時を振り返る。

 こうした課題を克服すべく、各事業部で行っていた各サイトを段階的に刷新し運用を一元化、SNSやメルマガなどのコンテンツは主幹部署を変更し、コラムなどのサイトを新たに制作し運用体制を構築した。2016年1月にリニューアルしたサイトは、2017年秋から約2年を掛けて、再度ゼロからの構築を敢行し2019年9月にフルリニューアル。それを持って各施策の予算と権限を一元化し、Webマーケティングが実施可能な体制づくりが完了した。

 「コンテンツの運用・改善の体制とプロモーションなど予算管理の一元化により、効率的に施策ができるようになりました。ノウハウの蓄積がしやすくなり、施策の連動もタイムリーにできるようになったのは大きなメリットです」(大江氏)

 3つの課題のうち、基礎となるWebマーケティングの体制づくりが解決できたことで、2020年以降は残る2つの課題である「商機は物件の売買検討の数か月間のみと短い」「顧客とは一期一会」に対しても解決に乗り出す。

 大江氏はこの2つの課題に関しては、コミュニケーションで解決できると話す。そのコンセプトが「個別の最適化」と「連携での最大化」だ。またそれぞれに3つのポイントを語った。

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この記事の著者

鈴木 恭子(スズキ キョウコ)

 東京都出身。週刊誌記者などを経て、2001年IDGジャパンに入社。「Windows Server World」「Computerworld」などの記者・編集を経て2013年にITジャーナリストとして独立。主な専門分野は組込系セキュリティ。現在はIT(Information Technology)と...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2020/07/29 10:00 https://markezine.jp/article/detail/33661

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