テレビを使った話題作りで、認知度を高める
さらに、時事ニュースやトレンドをしっかりとキャッチアップした情報発信も、オープンハウスの特長だ。
たとえば、同社のテレビCMに出演するキャストが結婚を発表した際、公式SNSから「ご結婚おめでとうございます。駅近の土地を用意してお待ちしております」と発信。おめでたい話題だったこともあり、各メディアが取り上げ、情報番組で電話インタビューなどの規模にまで広がった。「旬の話題は、タイミングが重要です。取材オファーをスピーディーに意思決定し、発信のチャンスを逃さずに対応できたと考えています」と加藤氏。
また同様に、テレビCMのキャストが出演する人気ドラマに合わせてスポットCMを放送したところ、SNSでは大きな反響が生まれたそうだ。こうした積極的な話題作りも、オープンハウス流である。
なおテレビ出稿は、緊急事態宣言前から社会情勢を踏まえて見直し、4月の予定から5月のゴールデンウィーク明けへと変更した。ここでもスピーディな意思決定が功を奏し、結果として同業他社の出稿が少ない時期に放送され、シェアオブボイスの観点からメリットを得られたそうだ。

主役は商品と営業。マーケティングは後方支援に尽くす
終わりに加藤氏は、オープンハウスのマーケティングゴールについて言及した。目指すは、「強い商品の認知、そして住宅を検討するときの第一想起となるブランドへの成長」。そのため、プロモーションはインパクトのある話題化を重視し、口コミや「知っている」などの認知向上をゴールとしている。
「まずは、住宅を検討されていないお客様とも“話題のオープンハウスのサイトをちょっと見てみよう”のような距離感の関係性を作りたい。当社は商品力と営業のメンバーが、とにかく強い。マーケティングのサポートが成約に繋がると信じて突き進んでおります」(加藤氏)
加藤氏は「今後もスピード感のある意思決定で、情報発信に主体性を持ち、正確な情報を発信していきたい」と語り、セッションを締めくくった。
