ファーストパーティデータの最大限の利活用に向けて(LiveRamp Japan)
相互運用可能なIDソリューションを提供
今後重要となってくるのは、マーケティングの領域において企業が保有する顧客データを厳重かつ慎重に管理することはもちろん、顧客の同意を得た上で、自社が保有するデータを最大限に活用し、企業の売上を拡大させることです。LiveRampは、データ、プラットフォーム、アプリケーションの間に位置し、エコシステム全体にわたってアイデンティティ、接続性、アクティベーションを強化します。公平な第三者として、データのポータビリティの機会を増やし、相互運用可能なIDソリューションを市場に提供するという役割を果たすために、オープンなアプローチで統合に取り組んでいます。
具体的には、顧客が同意の上で、自らのPIIデータ(Personally Identifiable Information、個人を特定できる情報)を安全にIDに変換し、同じく同意が取得できている企業との間でIDを連携し、そのIDを広告配信や計測、分析に活用することができるソリューションを提供しています。

IDへの変換に際しては、顧客データが非可逆にハッシュ化された上でLiveRampへ送信され、そのハッシュされたデータに対して、当社でLiveRamp IDを生成します。そのため当社がデータそのものを蓄積することはありません。また、ユーザーが複数のサービスに同じ個人情報(たとえばメールアドレス)を登録し、それぞれの企業が同じメールアドレスを活用しているとしても、企業やサービスごとに別々のLiveRamp IDを生成するように設計しており、万が一、LiveRamp IDが外部で把握できた場合にも、第三者は他社データと突合することはできない仕組みです。両社間での同意、並びに、両社にて顧客から同意が取れていることが確認されて初めて、両社が保有するLiveRamp IDを接続します。
かねてから語られている点ですが、「正しい人に正確な情報を心地よいタイミングと場所で伝える」ことが重要で、業界全体がその実現のために技術を磨いてきました。弊社が提供するIDソリューションがユーザーから見た残念な広告体験を減らすことに貢献し、広告全体の信頼を取り戻し、健全なエコシステムの構築へつながると考えています。

LiveRamp Japan 日本営業責任者
鳥井武志氏