Twitter Japanは、モバイルアプリインストール目的およびウェブサイトクリック目的、それぞれの広告プロダクトに関するアップデートを実施したことを明らかにした。
モバイルアプリインストール広告を再構築
まず、アプリインストール広告に関しては、モバイルアプリインストールキャンペーンの設定や管理、効果測定を簡単に行えるよう、基礎部分から再構築した。その一環として、最も利用されている広告フォーマットのいくつかを設計し直したことにより、エンゲージメントの向上、モバイルアプリ広告インプレッションの80%上昇 (2020年第4四半期のオンプラットフォームMAPのインプレッションの成長率との比較)、予測性能および効果測定の改善、より迅速かつ直感的なキャンペーン作成フローを実現した。
具体的な変更点は以下の通り。
・クリエイティブフォーマットの強化
アプリのレーティング、価格、ダウンロード情報など、カードにより多くのコンテキストや情報を追加することが可能となった。同改修により、インプレッションあたりのインストール数が8.88%向上したという(既存の製品版カードと比較)。
・予測性能と供給する広告枠の改善
Twitter広告のインフラとTwitterのタイムラインにおける広告の表示ロジックのそれぞれをアップグレード。アプリインストールを目的とした広告主のインプレッション数が大幅に増加した。
・キャンペーン設定と管理をシンプルに
Twitter広告マネージャーをより直感的に使えるよう改善。これにより広告主がブラウザの画面ひとつで、広告ツイートの作成からカードクリエイティブの紐づけまでを簡単に完了できるようになった。また広告グループの作成ページをアップデートして最適化方法と入札の組み合わせをシンプルにした。
・効果測定の改善
今後予定されるiOS 14のApp Tracking Transparency(ATT)導入後にも、広告主に極力正確なインストールのアトリビューションを提供できるような効果測定ソリューションを導入した。また、アドバンストモバイル測定(AMM)プログラムも拡張。これにより広告主は、顧客の生涯価値(LTV)や広告費用対効果(ROAS)を測定できるようになった。
TwitterクリックIDの導入とその仕組み
同社はクリックトゥランド率(広告内で観測されたクリックのうちサイト流入者情報の取得ができた確率)を向上させ、Twitterのレポートとサードパーティのレポート間の乖離を少なくするため、広告フォーマット、効果測定、最適化モデルの向上を行った。
ファーストパーティのクリックIDパラメータを開発し、ウェブサイトタグ(JavaScript版)を改良。TwitterクリックIDは、Twitter広告のクリック後にサイト訪問した人数を計測する信頼性の高い手法を提供し、効果計測結果の乖離を軽減した。これにより広告主は、クッキーに依存せず、より正確なデータと長期的に有用な効果計測が可能となった。
ウェブサイト誘導目的の広告をクリックすると、TwitterクリックID独自の識別子が自動的にURLに追加される。その人がウェブサイトに到達してTwitterのウェブサイトタグが作動すると、タグはこのIDを読み取ってTwitterに送信される。これによりサイト訪問を広告クリックにひも付けを行う。テスト結果では、Twitter広告マネージャーにて計測できるサイト訪問がクリックIDを有効にしていないキャンペーンと比較して10倍に増加したという。
コンバージョン最適化の改善
Twitterではコンバージョン最適化モデルもアップグレードし、サイト訪問数を最大化するようキャンペーンを改善している。Twitterのシステムは広告主のウェブサイトを訪問する確率が高い人を推定するシステムの開発を進めており、最近のテストではクリックトゥランド率の中央値が26%増加。Twitter広告マネージャーで得られるサイト訪問あたりコストが各テストの対照キャンペーンと比較して大幅に低減したという。
加えてウェブサイトカードのフォーマット改善を実施した。フルスクリーンブラウザへのナビゲーション向上、ウェブサイト読み込み時間の短縮、メディアコントロールの操作性向上などを実装した結果、クリックトゥランド率が8%向上したという。
【関連記事】
・Twitter、公式マークの認証プログラムを2021年1月20日から再開
・Twitter、24時間で投稿が消える新機能「フリート」を日本でもリリース
・Twitter、いいねボタンをカスタマイズ可能な広告商品「Branded Likes」のβ版提供
・Facebook、Twitter、LINE等が「ソーシャルメディア利用環境整備機構」を設立
・Crimtan、ADARAと業務提携 ファーストパーティーデータを使ったターゲティングを強化