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『MarkeZine』(雑誌)

第106号(2024年10月号)
特集「令和時代のシニアマーケティング」

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特集:ブランドの魅力が伝わる、戦略的な顧客接点

潜在的なお客さまと一番近い接点に メルカリのオウンドメディア活用

 BtoC企業の顧客接点として、一時期ブーム的に開設・活用が進んだオウンドメディア。しかし、昨今ではSNSやアプリの普及などもありオウンドメディアを活用したコンテンツマーケティングに取り組むBtoC企業は少なくなっている。しかし、その中でも活用を続け、事業にも貢献しているのがメルカリの運営する「メルカリマガジン」だ。本記事では、編集長の宮川氏と編集部の山岸氏の2人に「メルカリマガジン」開設の背景や、事業に貢献する顧客接点として機能させるための運用方法について聞いた。

※本記事は、2021年8月25日刊行の定期誌『MarkeZine』68号に掲載したものです。

アプリ外での顧客接点作りを目的に立ち上げ

(左)株式会社メルカリ メルカリマガジン編集長 宮川直実(みやかわ・なおみ)氏

 新潮社で書籍やムックの企画・編集を担当した後、2018年10月にメルカリに参画。2019年7月に「メルカリマガジン」を立ち上げる。Brandingのコンテンツチームとして、メディアやSNSのタッチポイントにおけるコンテンツ制作、プランニングを行う。

(右)株式会社メルカリ 山岸香織(やまぎし・かおり)氏

 2019年12月にメルカリに参画。メルカリでは「メルカリマガジン」のコンテンツ制作・Webディレクション・グロースプランニングのほか、メルカリ公式Twitterアカウントのグロースディレクション・コンテンツ運用を行う。

――「メルカリマガジン」は2019年7月に開設していますが、どのような背景・目的があったのでしょうか。

宮川:当時私はマーケティングチームに所属していたのですが、その頃のメルカリはアプリ外の顧客接点が少ないことを課題にしていました。現在では、新宿マルイ本館などにあるメルカリステーションをはじめオフラインの接点もありますが、当時は公式Twitterくらいしかアプリ外の接点がありませんでした。

 また、公式Twitterではアプリの障害情報やキャンペーン情報のお知らせが中心だったため、メルカリを利用していない・あまり利用していないお客様に届けられるコンテンツが少ない状況でした。このような状況下で立ち上げたのが「メルカリマガジン」です。

 2020年からメルカリのテレビCMは「もっとみんなの、フリマアプリへ。」というメッセージを軸に展開していますが、お客さまも老若男女問わず広がりを見せており、その使い方や体験も様々です。そのため、テレビCMでは伝えきれない、メルカリの多様な楽しみ方、その手前にあるライフスタイルの提案といった情緒的価値を「メルカリマガジン」では伝えたいと考えています。

山岸:私は、ローンチ時にメルカリに在籍していなかったので、入社後運用や分析をしてきた視点で話をしますが、「メルカリマガジン」が顧客接点として果たしている役割は大きく2つあります。1つは新たなライフスタイルを提案する役割、もう1つはアプリを利用するきっかけを作る役割です。

 後者に関しては記事内からアプリに遷移させるボタンを設置する取り組みを行い、成果が出始めたことから、取り組みを強化しています。しかし、アプリに呼び込むことばかり考えると、メルカリに出品されている商品を紹介するメディアになってしまいます。それだと表現するコンテンツの幅が狭くなり、購買や出品の手前にあるライフスタイル提案やコンセプトである「好きなものと生きていく」の体現ができなくなってしまうので、掲載量のバランスには気を配っています。

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この記事の著者

道上 飛翔(編集部)(ミチカミ ツバサ)

1991年生まれ。法政大学社会学部を2014年に卒業後、インターネット専業広告代理店へ入社し営業業務を行う。アドテクノロジーへの知的好奇心から読んでいたMarkeZineをきっかけに、2015年4月に翔泳社へ入社。7月よりMarkeZine編集部にジョインし、下っ端編集者として日々修業した結果、2020年4月より副...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2021/11/01 16:20 https://markezine.jp/article/detail/37020

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