購入欲求を高め、態度変容を促す点に注目
MZ:ここまでのお話しから、Instagramとインフルエンサーマーケティングの相性の良さを再確認できました。
木崎:Instagramは視覚的に訴求するメディアなので、利用者に「これ素敵だな」「いいな」という気持ちを想起させやすいという特長があります。利用者自身が楽しんでInstagramを閲覧しているからこそ、「好き」や「欲しい」の気持ちが醸成されるのです。この点は、マーケティングチャネルとして、Instagramならではの魅力です。
MZ:実際に、日本国内のファッションアイテム購入者のうち54%が「Instagramのインフルエンサーや有名人のレビューは、購入判断に効果的である」と回答したという調査結果もあります。また、世界的に見てもインフルエンサーマーケティング業界は成長を続けており、2021年の業界規模は150億ドルであると言われています。
その中でInstagramがインフルエンサーマーケティングにおける最重要チャネルとして活用されているのには、木崎さんがおっしゃった「認知拡大や興味関心の増大にとどまらず、購入欲求まで醸成できる」という特長が大きく関係していると考えます。Instagramが「欲しい」という購入欲求に繋げられるのは、なぜなのでしょうか?
木崎:1つは、Instagram のターゲティングアルゴリズムの精度が非常に高い点に理由があると考えます。ファンになる確率の高い人にコンテンツをしっかり届けることで、利用者の「好き」と「欲しい」という気持ちを高める確度が高くなります。また、フィード投稿だけでなく、ストーリーズやショップ、Instagram動画など様々なコンテンツの形があるので、ブランドの魅力やストーリーを多面的に伝えられる点もポイントです。これらを裏付けるデータとして、約44%のユーザーが「後日、ブランドサイトやECサイトで商品を確認したり、購入したりする」と回答しており、確実に態度変容を生み出していると言えると思います。
新たな広告設計から得られた気づき
MZ:今回の取り組みから得られた気づきを、今後どのように活かしていきたいですか?
原:今回の施策によって、ブランドコンテンツ広告から購買につながることを確認できたことは大きな学びでした。というのも、実は、企業アカウントからの広告配信のほうが信頼性もあり購買につながるのでは? と考えていたのです。インフルエンサーの方の投稿からもこれだけ大きな影響があるというのは気付きになりました。
今後はブランドコンテンツ広告と通常の広告、企業のアカウントからUGCを配信する広告それぞれがリフトにどう影響しているかを調査し、さらにインフルエンサーのフォロワー数などの影響度合いも測り、再現性を高めて他ブランドに展開していきたいですね。
角垣:今回のブランドコンテンツ広告は、木崎さんから「通常の広告とは違う目的でインフルエンサーを活用するのはいかがでしょう?」と提案を受け、通常広告との使い分けを試す形でチャレンジしました。ファンを増やしたり、距離を縮めたり、リーチしたい層に効果的にアプローチしたり、インフルエンサーの方々の力を借りることで、通常の広告と違う成果が期待できるとのことでしたが、実際にこれだけ成果が出たことは大きな学びになりました。今までこうした広告戦略はやってこなかったのですが、新しい広告設計の手法を知ることができたと思います。
木崎:新しい取り組みでこのような高い成果を出すことができ、今回のキャンペーンでは大きな収穫がありました。ブランドの魅力を伝えながら「好き」と「欲しい」という気持ちを作ることができるというInstagramならではの特長を活かし、これからもファンを広げていくお手伝いをさせていただきたいと思います。
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