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D2C企業と探る、BX(ブランド体験)の可能性

【Sparty×wevnal対談】「普通にいい」があふれる世の中で「ここにしかない」D2Cを提供する

 Webが生活の一部になったことで消費者の興味・関心は細分化され、単一のメッセージを広く発信するだけでは消費者を動かすのが難しくなってきた。多様性を当たり前に受け入れ、自分らしさを尊重する「Z世代」はその傾向が顕著だ。この状況でマーケティングの課題を解決し、売上拡大に必要な概念「BX(Brand Experience:ブランド体験)」をテーマに、wevnal代表の磯山氏が各社の考え方や取り組みを伺う本連載。第1回はパーソナライズ×D2Cでユーザー1人ひとりに寄り添った体験を提供するSparty代表の深山氏に話を聞く。

「よくわからないけど、なんか好き」を作る

磯山:本連載ではブランド体験(BX)をテーマに、UI・UX・CXだけではなくブランドの世界観に対する考え方やブランド価値を上げるための取り組みを、様々なD2C企業にお聞きできればと思っています。

 Spartyさんはシャンプーやスキンケア商品をユーザー1人ひとりの好みや悩み、要望に合わせてパーソナライズできるサービスを提供しています。累計会員数は50万人を超え、「2021年 日本テクノロジー Fast 50」では第2位を受賞されました。

 今年は「パーソナライズ元年」を掲げていらっしゃって、もはや「パーソナライズと言えばSparty」みたいなところもありますが、改めてSpartyが現在展開しているブランドについて紹介していただけますか?

深山:現在展開しているのは、パーソナライズヘアケアの「MEDULLA」、パーソナライズスキンケアの「HOTARU PERSONALIZED」、パーソナライズボディメイクの「Waitless」の3つです。いずれも本当にその人に合うもの、つまりパーソナライズされた商品やサービスをD2Cで届けています。

磯山:Spartyさんが掲げているミッション「色気のある時代を創ろう」には、どんな意味が込められているんですか?

深山:“色気”とは、その人本来の人間らしい美しさのことです。誰しもが持っているコンプレックスや悩みが、実は誰かにとっての価値になって、それが連鎖していく。モノや情報があふれる時代に、そういった価値の連鎖を生み出していきたい、と考えています。人と人が惹かれあうように、人とモノを惹きつけあう。

 それをプロダクト・サービスで表現できたら、「よくわからないけど好き」みたいなものをどんどん作れるんじゃないかと思ったんです。

株式会社Sparty 代表取締役 深山 陽介氏
株式会社Sparty 代表取締役 深山 陽介氏

おすすめされたいけど、一方的は嫌

磯山:具体的にはミッションをどう落とし込んで、今のブランドになったんでしょうか。

深山:最初に出したのはパーソナライズヘアケアの「MEDULLA」でした。妻が自分に合ったシャンプーを見つけるのが難しいと悩んでいるのを見て、SNSで「シャンプー難民」と調べたら同じように悩んでいる人がたくさんいたんです。「今の時代って、いいものはたくさんあっても、自分に合ったものを見つけるのって大変なんだな」と感じました。

 考えてみたら、自分もクラフトビールの店に行って「選んでください」って言われてもどれを選べばいいかわからないので、「おすすめをください」ってなるんですよ。

磯山:確かにどれもこだわりの逸品でしょうけど、選択肢がたくさんあるとなかなか決められませんね。

深山:とはいえ、勝手に持ってこられるのもちょっと嫌で、「どういうのが好きとか嫌いとか聞いてほしいな」みたいな(笑)。味や香りの好みを細かく聞いた上で、ちゃんと自分に合ったものをおすすめしてほしい、と思うんですよね。

 その細やかなレコメンドをECで実現できないかと考えたところから、僕らのブランド体験作りはスタートしました。

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この記事の著者

磯山 博文(イソヤマ ヒロブミ)

株式会社wevnal 代表取締役 2008年大手インターネット企業に新卒で入社し、メディアレップ事業、新規事業開発に携わる。2011年4月に株式会社 wevnal を創業し、LTV最大化を実現するBXプラットフォーム「BOTCHAN」を展開。累計導入社数は600社を超える。 12期目を迎えた2021...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2022/06/21 08:00 https://markezine.jp/article/detail/39185

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