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MarkeZine Day 2025 Retail

家計簿発!実購買データから読み解く消費者インサイト

支出データから読み解く、Z世代の消費のリアル~特徴的な4つのクラスター~

女性が多いクラスターや、子どもありが多いクラスターは?

 次に、各クラスターの性別および家族構成を見てみよう。Zaimを利用するZ世代全体では男性が6割と半数以上を占めているが、「ビジュアルラヴァー」のクラスターは女性比率が圧倒的に高く、80%を超えている。その他のクラスターは男女の比率がおよそ半分ずつに近いことがわかった。

Zaimを利用するZ世代およびクラスターごとの性別の内訳(クリックして拡大)

 また、Z世代は大学生や社会人になり一人暮らしを始める人が多い世代であるが、「ビジュアルラヴァー」「ホビニスト」は親と同居している層の比率が他のクラスターよりも高い。より自分の趣味にお金をかけられることも理由の一つとして考えられそうだ。

 一方で「ライフフルネス」は二人暮らしや子持ち世帯など、パートナー・家族と暮らしている人の比率が他のクラスターよりも高い。

Zaimを利用するZ世代およびクラスターごとの家族構成の内訳(クリックして拡大)

コスパ重視、映えを期待……利用チェーン店の違い

 次に、Z世代全体と比較して利用率が高いチェーン店舗から、各クラスターの持つ価値観を分析していく。

 以下の図表は、Zaimを利用するZ世代全体の平均利用率を1とした時の、各クラスターの利用率と平均利用率の差を示したものだ。赤色になるほど平均と比較して利用率が低く、青色になるほど高い。

Z世代の平均利用率を1とした時の各クラスターの利用率を指数化(クリックして拡大)

 「アクティブスタディスト」は、イオンやライフといった生活用品が揃うスーパーやコンビニエンスストアの利用率が高かった。日常の買い物は、身近で手軽な場所を好んでいるのかもしれない。

 「ライフフルネス」は、業務スーパーやオーケーストアといったディスカウント系スーパーを使っているようだ。加えて多様な外食チェーンの利用率が高いことも特徴であり、自炊と外食をうまく使い分けて食生活を楽しんでいる姿が想像できる。

 「ホビニスト」は、吉野家やサイゼリアなどコストパフォーマンスの良いファーストフードチェーンを利用する傾向がある。食や日常の買い物に対しては、時間・お金ともにコストパフォーマンスを求めているようだ。

 そして利用チェーンについて大きな特徴が出たのは「ビジュアルラヴァー」だ。このクラスターは、スターバックスなどのカフェチェーンや成城石井の利用率が高い。そこにしかない出会いや、映えが期待できるかわいいモノを求めた消費行動を取っている様子が伺える。

 また、ドラッグストアであるマツモトキヨシの利用率が高いことにも注目したい。マツモトキヨシのPB商品は「プチプラ優秀コスメ」として人気で、Youtubeなどでもメイク動画が多く投稿されている。お金をかけずにニーズを満たしてくれる商品として、Z世代の心を掴んでいるのだろう。

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インタビューから見る、Z世代の生活価値観

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この記事の著者

志賀 恭子(シガ キョウコ)

株式会社Zaim ビジネス事業部 執行役員

未来の消費活動がより豊かになることを目指して、家計簿発のデータソリューション「Zaim トレンド」のサービスを立ち上げ。家計を起点に生活者のトレンド・兆しの発見に繋がるデータ分析、サービス開発に携わる。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

酒井 玄(サカイ ゲン)

2003年1月生まれ。沖縄工業高等専門学校卒業。高専でプログラミングなどを学んだのち、2023年にくふうカンパニーに入社。技術的な知見を活かし、ユーザーファストなプロダクトづくりを目指す。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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2023/03/30 08:00 https://markezine.jp/article/detail/41684

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