女性が多いクラスターや、子どもありが多いクラスターは?
次に、各クラスターの性別および家族構成を見てみよう。Zaimを利用するZ世代全体では男性が6割と半数以上を占めているが、「ビジュアルラヴァー」のクラスターは女性比率が圧倒的に高く、80%を超えている。その他のクラスターは男女の比率がおよそ半分ずつに近いことがわかった。

また、Z世代は大学生や社会人になり一人暮らしを始める人が多い世代であるが、「ビジュアルラヴァー」「ホビニスト」は親と同居している層の比率が他のクラスターよりも高い。より自分の趣味にお金をかけられることも理由の一つとして考えられそうだ。
一方で「ライフフルネス」は二人暮らしや子持ち世帯など、パートナー・家族と暮らしている人の比率が他のクラスターよりも高い。

コスパ重視、映えを期待……利用チェーン店の違い
次に、Z世代全体と比較して利用率が高いチェーン店舗から、各クラスターの持つ価値観を分析していく。
以下の図表は、Zaimを利用するZ世代全体の平均利用率を1とした時の、各クラスターの利用率と平均利用率の差を示したものだ。赤色になるほど平均と比較して利用率が低く、青色になるほど高い。

「アクティブスタディスト」は、イオンやライフといった生活用品が揃うスーパーやコンビニエンスストアの利用率が高かった。日常の買い物は、身近で手軽な場所を好んでいるのかもしれない。
「ライフフルネス」は、業務スーパーやオーケーストアといったディスカウント系スーパーを使っているようだ。加えて多様な外食チェーンの利用率が高いことも特徴であり、自炊と外食をうまく使い分けて食生活を楽しんでいる姿が想像できる。
「ホビニスト」は、吉野家やサイゼリアなどコストパフォーマンスの良いファーストフードチェーンを利用する傾向がある。食や日常の買い物に対しては、時間・お金ともにコストパフォーマンスを求めているようだ。
そして利用チェーンについて大きな特徴が出たのは「ビジュアルラヴァー」だ。このクラスターは、スターバックスなどのカフェチェーンや成城石井の利用率が高い。そこにしかない出会いや、映えが期待できるかわいいモノを求めた消費行動を取っている様子が伺える。
また、ドラッグストアであるマツモトキヨシの利用率が高いことにも注目したい。マツモトキヨシのPB商品は「プチプラ優秀コスメ」として人気で、Youtubeなどでもメイク動画が多く投稿されている。お金をかけずにニーズを満たしてくれる商品として、Z世代の心を掴んでいるのだろう。