訴求ポイントを反映 複数案のタイトルでチームからのフィードバックを促進
次にメルマガのタイトルを考える工程に入る。ここでは「ターゲットに刺さる的確な訴求ポイントを考え、表現されているか」が重要だと藤井氏は述べる。
「タイトルを単体で考えてしまうと、言葉の表現としての良し悪しばかりに目がいきがちになってしまいます。しかし、そもそもタイトルで訴求する内容がターゲットにとって刺さる内容かどうかの吟味が必要です」(藤井氏)
そしてこの訴求ポイントもChatGPTを活用して列挙すると良いという。五つほど訴求ポイントを挙げてもらい、一つの訴求ポイントにつき三つずつタイトル案を出す。これにより、タイトルに対するチーム内の確認・フィードバックもより的確なものになりやすいと語る。
ただ、ここまでのプロセスを経て出てきたタイトルでも、出力された結果が微妙に使いづらいものであることも少なくない。藤井氏は、そのような場合に自己批判・改善のプロンプトを使用すると良いと語る。
「このプロンプトでは、ChatGPT自身に、訴求ポイントがターゲットに響かない理由を考えて批判するように指示します。そして、その批判を踏まえた訴求ポイント五つとタイトルの改善案を出すように指示を出すことで、新たな視点でのアイデアを得ることができます」(藤井氏)
そのような工程を踏まえて出てきたタイトルの中に気に入ったものがあれば、そこからChatGPTを活用して表現のバリエーションを展開することもできる。
たとえば「少人数でも大丈夫!ChatGPTとのコンテンツ共創で質と量を両立する方法」というタイトルがあった時に、「リアルイメージ型」「ターゲット絞り込み型」「指摘型」「比較型」というように、様々な型のバリエーションを三つずつ出してもらう。こうして刺さりやすい表現の比較が可能になる。
このようにChatGPTを活用することで、自分で考えると毎回似たような文言になってしまう課題を解決することができる。
ChatGPTを活用したA/Bテスト設計
タイトル案がある程度絞り込めたら、次はChatGPTを活用したA/Bテストを設計する。まずは、どのタイトルを組み合わせてA/Bテストを行えばいいかという組み合わせのパターンを複数案出すように指示を出す。なお、この際は組み合わせを選んだ理由や想定し得る示唆についても答えてもらうようにするとチーム内の話し合いが捗ると藤井氏は語る。
また、この段階では気に入ったタイトルが一つか二つに絞り込めている場合も少なくない。そういった場合は、一つは固定でもう一方の組み合わせを選んだ理由やそこから想定して得られる示唆を考えてもらうか、A/Bテストをする組み合わせは固定し、それを選んだ理由と想定して得られる示唆について考えてもらうようにすると良いと藤井氏は述べる。