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第106号(2024年10月号)
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日本郵便「デジタル×アナログ」実証実験プロジェクト(AD)

ポーラがF2転換率を約2倍に改善 親しみやすさを演出した“直感刺激”のDM設計

 今回、ポーラが販売するシワ改善薬用化粧品「リンクルショット メディカル セラム」と美白美容液「ホワイトショット SXS」のF2転換促進DMが「全日本DM大賞」の銅賞を受賞した。同社の従来のデザインとは異なる斬新な設計で、F2転換率が約2倍、併売率が約3倍など大きな効果が表れている。本稿では、ポーラのマーケティング担当者と、本DM施策のクリエイティブを担当したフュージョンへの取材を通じ、リピート率を上げるDM施策のポイントを紹介する。

LVT向上を目指す ポーラ流コミュニケーション設計

MarkeZine編集部(以下、MZ):まず、お二人のご経歴と現在の業務領域についてお教えください。

多賀:2018年に新卒でポーラに入社以来、約6年間EC事業部に所属しています。DM・メルマガ・LINEなどのコミュニケーション媒体の制作業務や、Web広告周りやバナー、LPの制作などの担当経験があります。現在は、顧客シナリオ全体のプランニングを担当しています。

 LTVの向上に向けて初期育成シナリオの設計や、そこから派生する顧客コミュニケーション媒体の制作と運用のディレクションを担当しています。

株式会社ポーラ EC事業部 マーケティング戦略チーム 多賀 成美氏

中嶋:私は元々、2009年4月に印刷会社に入社して以来、10年ほど法人営業を行っていました。企画やマーケティング領域のスキルアップをしていきたいと考えていた中、全日本DM大賞(日本郵便主催)を通じてフュージョンのことを知り、2022年3月にジョインしました。

 現在は、アカウントプランナーとしてお客様とコミュニケーションを密に取らせていただく立場です。課題のヒアリングに始まり、クリエイティブチームをはじめ、社内の専門部署と協働して、プロモーション企画提案・制作までを一貫してサポートさせていただき、お客様の課題解決の支援を行っています。

フュージョン株式会社 アカウントリレーショングループ1部 第1チーム アカウントプランナー リーダー 中嶋 佑也氏

「F2転換率」と「使用方法の理解不足」が課題

MZ:今回ポーラは、シワ改善薬用化粧品「リンクルショット メディカル セラム」と美白美容液「ホワイトショット SXS」の購入者を対象にしたDM施策で全日本DM大賞の銅賞を受賞しました。実施以前に抱えていた課題感を含め、施策の背景を教えてください。

多賀:リンクルショットは初回の購入品として人気が高い一方、リピート率の鈍化が課題でした。そういった課題からF2転換率を引き上げたかったことと、同時に2回目購入時点でのクロスセルの改善も見据え、今回のDM施策に至りました。

 実は、以前から圧着DM(はがきタイプ)をお客様の初回購入からの期間に関わらず、3ヵ月に一度、一括で送っていました。しかし、初回購入から一定の期間を超えると、レスポンス率が大幅に鈍化していたことが課題の一つでした。

 F2転換率改善に加えて、「正しい使用方法・製品理解」を促したいという想いもありました。F2転換率の低さの要因を探るために、顧客分析や百貨店の美容部員の方々にヒアリングしてみると、本来推奨していた塗り方と違うなど、正しい使用方法で使えていないお客様が多いことや、同商品に配合されている、当社独自のシワ改善有効成分に対しての理解が進んでいないことが判明しました。

 これでは、本来の効果が発揮されない上に、重要な有効成分の存在についてもきちんと訴求できません。

 これらの課題を一度に解決できるクリエイティブ設計を考えていた時に、全日本DM大賞でフュージョン様が賞を取られていたのを見て、当社から問い合わせてご依頼しました。

中嶋:フュージョンでは、ダイレクトレスポンスに必要となる四つのファクターとその比重を提唱しています。それは、“ターゲットが5割、タイミングが2割、オファーが2割、クリエイティブが1割”というものです。ポーラ様では、元々「ターゲット」「タイミング」を「F1の方々をいかにF2に引き上げるか」「引き上がるタイミングは、3ヵ月目」と、細かく分析していました。そのため、我々の役割はクリエイティブのサポートを行うことでした。

※リンクルショット メディカル セラム 販売名:ポーラ リンクルショット メディカル セラム
※ホワイトショット SXS 販売名:WSエッセンスSXS
※美白:メラニンの生成を抑え、シミ・ソバカスを防ぐ

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体験や情緒価値の訴求に軸足を置いた顧客目線のデザイン設計

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この記事の著者

釘﨑 彩子(クギサキ アヤコ)

 2019年からマーケティング・広告の専門出版社で編集者として勤務。広報・PR分野を中心に編集業務にあたる。2022年よりフリーランスのライターに。媒体問わず、マーケティング、広報、経営者インタビューなど、ビジネス領域を中心に幅広く執筆。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

提供:日本郵便株式会社

【AD】本記事の内容は記事掲載開始時点のものです 企画・制作 株式会社翔泳社

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MarkeZine(マーケジン)
2023/10/24 11:30 https://markezine.jp/article/detail/43635

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