コールトラッキングツールで取得できるデータと、その活用方法とは?
MZ:コールトラッキングツールではどのようなデータが取得できるのですか。
春田:コールトラッカーを例に仕組みをご説明すると、当社が効果測定用の電話番号を企業様に提供し、その番号を広告などに掲載いただきます。これにより、「どの番号に、いつ、どれだけの時間通話があったか」など、流入経路ごとに詳細なデータを取得可能です。
リスティング広告、ディスプレイ広告をはじめとするインターネット広告や自然検索、MAツールなどによるメールマガジン配信といったオンライン施策はもちろん、チラシやテレビCM、サイネージなどのオフライン媒体まで、広告媒体ごとの反応を数値化できるため、マーケティング戦略の最適化に活用いただけます。

MZ:流入経路を電話番号ごとに判別する仕組みなのですね。
春田:はい。当社では「静的発番」「中間発番」「動的発番」という3つの発番パターンを提供しており、それぞれ取得できるデータの粒度が異なります。
静的発番は、一つのチャネルに対して一つの番号を固定で割り当てる方式です。これにより、チラシやWeb広告など、各媒体からの問い合わせ数を個別に測定できます。
中間発番は、Webサイトへの流入経路ごとに番号を割り当てる方式です。GoogleやYahoo!、SNSなど、各チャネルからの流入に対して異なる電話番号を表示することで、どこから問い合わせられたかが把握できます。静的発番よりも、詳細に効果測定が可能です。
広告効果の正確な測定や、マーケティング戦略の最適化に貢献
MZ:最後の、動的発番はどのようなものですか。
春田:動的発番は、ユーザーがWebサイトにアクセスするたびに、リアルタイムで新しい番号を発行する方式です。セッションIDと紐付けることで、個々のユーザーの行動と問い合わせを正確に追跡できます。
また、Googleアナリティクスにはデフォルトで電話計測機能がありますが、「スマホでタップされた回数を計測する」という仕組みのため、誤タップや途中で電話をやめる人も含まれます。一方、動的発番では実際に電話をかけた人や、一定時間以上通話した人のみをカウントできるため、Googleアナリティクスよりも精度の高い分析が可能です。
MZ:コールトラッカーで得られたデータを、マーケティングへ活用する方法を教えてください。
春田:電話は、24時間いつでもかかってくる可能性があります。同ソリューションでデータを取得することで、時間帯や曜日ごとに問い合わせの傾向を把握することができます。これにより広告の出稿タイミングを最適化できる他、電話が集中する時間帯を特定してオペレーション改善につなげることも可能です。
さらに、Google広告などの運用型広告と連携することで、自動入札の学習データとして電話コンバージョンデータを活用できます。Webサイトを閲覧してからスマホで電話をかけるユーザーの行動を正確に追跡できるため、スピーディーかつ効果的にPDCAサイクルを回すことができるでしょう。このようにコールトラッキングツールを活用することで、広告効果の正確な測定やマーケティング戦略の最適化を実現できます。