認知獲得率は約12%!テレビCMに匹敵する効果
──驚くべき広告効果とは、一体どのようなものだったのでしょうか?
都内で1ヵ月間500台の対象車が走行した後、都内在住の20~60歳(人口構成比)の1万人に「街中で、このステッカーを貼った車両を見ましたか?」と質問しました。その結果、なんと全体の12%にあたる1,196人から「広告を見た」という回答が得られたのです。都内には、20~60歳の年齢層の方が756万人ほどいますから、推定で約90万人に広告認知してもらえたと言えます。
CheerDriveの料金体系については詳細をお問い合わせいただければと思いますが、約90万人が広告を認知した場合、約500台分の出稿料金を人数で割ると、一人あたりの広告認知コストは5.5円となります。これは、在京キー局のテレビCMに匹敵するパフォーマンスです。
また回答者に「ステッカーが貼られた広告車両を何回見ましたか?」と質問したところ、平均目撃回数は3.14回でした。行動圏内を走行する車に貼られている場合、何度も目にするからだと思われますが、このことが認知率を向上させると考えています。
──つまり、低コストでありながらしっかりと認知が得られるというわけですね。広告ステッカーを見た方からは、どんな印象を持たれたのでしょうか。
約9割の方に、好意的な印象を持っていただけました。最も多かった回答が「面白い・新しい」で34.6%、次に「目立っていた」が23.8%でした。一般的に広告を不快なものと認識する人が多い中、「見た人を不快にさせない」という調査結果が出たことは、非常に嬉しかったですね。
コストパフォーマンスやイメージの向上だけでなく、検索行動につなげられるという結果も出ています。2024年1月から5月に自社広告のキャンペーンを実施した際には、「チアドライブ」の指名検索数が8倍に、「マイカー広告」という造語の検索数が35倍も伸びました。このサービスには、見た人に行動を喚起する力があると私どもも改めて実感しました。
徹底対策を行った「ディブランディング」と「不正申請」
──サービスを運用する上でハードルになる部分と、その対策について聞かせてください。
最も避けるべきは、登録ドライバーの悪質な行為によって、クライアント企業にディブランディングを行ってしまうことです。これに関しては、各ドライバーに厳しい規約を守っていただいています。
たとえば、「あおり運転」などで出稿企業のブランド毀損が生じた場合、その行為を行った個人が責任を追及されることになります。こうした内容を確認事項とした結果、緊張感をもって安全運転に努めていただいています。その証拠に、3年半で1万台以上の車がステッカーを貼って走行しましたが、悪質な走行などのトラブルは一度も生じていません。
また、このようなシェアリングエコノミーサービスの場合、一旦不正が通ってしまうとビジネスとして成立しなくなります。だからこそ、徹底した不正対策に取り組んでいるのです。具体的には、CheerDriveアプリに実装されているカメラ機能を使い、キャンペーン開始時と終了時に広告ステッカーを貼った車の外観と、走行距離メーターの写真を送ってもらいます。それらをスタッフが一件ずつ目視でチェックすることで、不正を極めて難しくしています。
広告ステッカーには貼り直しが難しい素材を採用しているため、一度でも剥がした形跡があれば報酬は一切お支払いしません。これらの対策により、不正を防ぎつつ走行距離を確認しています。また安全面にも配慮しており、車内から問題なくリアウィンドウの外が見えるように、広告ステッカーが透けて見えるシースルーフィルムを採用しています。