今の時代、誰もが一つは飲食チェーンの公式アプリを自身のスマートフォンにインストールしているのではないでしょうか。企業が実店舗におけるユーザーの利便性を高めるほか、マーケティングに活用可能なデータを集める上で、公式アプリの担う役割は大きいと言えます。本記事では、牛めしチェーン「松屋」などを運営する松屋フーズの公式アプリをフィーチャー。MAUを増やすための工夫や、アプリを通じて得たデータの活用方法などを担当者にうかがいました。
開発チームとの連携がスムーズなワケ
──まずは小曽戸さんの自己紹介をお願いします。
2012年に松屋フーズへ中途入社し、約7年間は店舗で店長業務を経験しました。その後はいくつかの地域でエリアマネージャーを務め、2021年に配属された先が店舗支援複合企画グループです。このグループでは、店舗とお客様の困りごとを解決するべく奔走していました。
部署異動にともなって販売企画やCRMの業務にも携わり、2023年3月から現在のIT企画部デジタルデザイングループに所属しています。
──IT企画部デジタルデザイングループの業務内容を教えてください。
モバイルアプリのほか、ホームページ、券売機、卓上タブレット、店頭のデジタルサイネージなど、あらゆるシステムの設定・管理を行っています。加えて、決済事業者との折衝や合同キャンペーンの企画なども我々の仕事です。現在は9名のメンバーがデジタルデザイングループに所属しています。隣の部署がシステムの開発を担っているため、日頃から密に連携しながらシステムの開発・改修にあたっています。
──IT部門で公式アプリを管轄するメリットはありますか?
デジタルデザイングループ、IT企画グループ、システムサポートグループの3部署を同じ部長が束ねているメリットはあるかもしれません。当社ではシステムサポートグループが店舗やお客様の意見を集約し、我々デジタルデザイングループが要件をまとめて開発依頼を出し、IT企画グループが開発・実装を担っています。3部署の意思決定者が同じ=連携をとりやすい体制と言えるでしょう。
──デジタルの体験を向上して顧客満足度を高め、リピーターを増やすことが小曽戸さんのミッションなのでしょうか?
はい。私自身に店舗での勤務経験があるため、従業員やお客様の立場に立って「こうだったらいいな」「ここが困っているな」という意見を開発部門に伝えることができます。
松屋でも松のやでも同じアプリを使えるように
──松屋フーズの公式アプリがどのようなものか、お話しください。
松屋フーズの公式アプリには、三つの注文機能が備わっています。第一の機能がお弁当予約サービスの「松弁ネット」です。指定した時間にお弁当を受け取るための機能となっています。第二の機能が、券売機に並ばず注文していただける「松屋モバイルオーダー」です。第三の「松弁デリバリー」は、注文いただいたお弁当をお届けする宅配サービスの機能です。三つの注文機能に加えて、メニューの表示やクーポンの配信など、アプリならではの体験を提供しています。
──牛めしチェーンの「松屋」や、とんかつ店の「松のや」など、御社が運営するブランド単位で公式アプリをリリースするのではなく、松屋フーズとして公式アプリを提供している理由を教えてください。
グループ共通の松屋ポイントを、どの業態でも利用いただけるようにするためです。また当社では最近、松屋と松のやなど複数の業態を楽しめる複合型店舗を増やしています。そのため、全ての業態のメニューを閲覧できるアプリはお客様の利便性向上につながるはずです。
会員登録無料すると、続きをお読みいただけます
新規会員登録無料のご案内
- ・全ての過去記事が閲覧できます
※プレミアム記事(有料)は除く - ・会員限定メルマガを受信できます
- ・翔泳社の本が買える!500円分のポイントをプレゼント
この記事は参考になりましたか?
- 業種別アプリマーケ事例大全連載記事一覧
-
- 毎月10万人ペースで会員増加中 松屋フーズの公式アプリに迫る
- 「日常でも観戦でもつながりを強固に」MAUは157%増!ホークス公式アプリリニューアル成功...
- コンバージョンだけを追いすぎない!SUUMOに聞く、信頼醸成につながるユーザー視点のアプリ...
- この記事の著者
-
渡辺 佳奈(編集部)(ワタナベ カナ)
1991年生まれ。慶應義塾大学環境情報学部を2013年に卒業後、翔泳社に新卒として入社。約5年間、Webメディアの広告営業に従事したのち退職。故郷である神戸に戻り、コーヒーショップで働く傍らライターとして活動。2021年に翔泳社へ再入社し、MarkeZine編集部に所属。
※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です
この記事は参考になりましたか?
この記事をシェア
