点在するツール、急速に変化するデータ環境……様々な課題への対応策の決め手は
MZ:それらの課題を解決するためにKARTEシリーズを導入されたのですね。
所:KARTEシリーズを選んだ一番の決め手は、オールインワンのソリューションだったことです。点在化したツールをまとめ、各チャネルを横断してコミュニケーションをとるために、一つのソリューションで複数の機能を有していた点に魅力を感じました。
特に課題だったデータ利活用の面において、KARTEでは施策実行だけでなく分析や顧客行動の深掘りまで機能が揃っているため、KARTE内で成果の可視化が可能になりました。データ管理をチーム内で完結できることは非常に強みですね。
運用面においても、プロダクトはプレイド、導入はご紹介いただいたパートナー企業に支援していただきました。基盤刷新プロジェクトではプレイドのプロフェッショナルサービス「PLAID ALPHA」の伴走支援もあり、フロント・バックエンド双方でサポートいただけて、タイトな導入スケジュールも乗り越えることができました。他社の事例をなぞるのではなく、WOWOW独自の課題を解決するという姿勢で支援いただけました。
MZ:導入する際に課題はありましたか。
所:導入にあたり、データ量と施策の多さから、想定以上の工数が必要となることが判明しました。そこで施策の優先順位を整理しつつ、プレイドとともにスムーズな運用を実現するための方針をまず話し合いました。定まった方針をスタート地点として、導入を進めていきました。
実は同時期に顧客基盤を担うシステムのリプレイスが進行しており、そのシステムリリースがKARTE切り替えの10日前となることが予め決まっていました。厳しい条件だったにも関わらず、プレイドが短期間で導入準備を進めてくれたことで、予定していたリリース日に間に合いました。KARTEというプロダクトにおける技術力はもちろん、事業パートナーとしても心強く感じましたね。
目的の番組視聴を終えたユーザーの離脱をどう阻止する?
MZ:KARTEシリーズに顧客基盤を刷新した後、具体的にどのような取り組みを行ったのでしょうか。
今部:KARTEを導入したことでお客様の好みに合わせたコミュニケーションをフレキシブルに実行できるようになりました。たとえばWOWOWでは、特定の番組を見た後そのままサービスから離脱してしまうユーザーが一定数いるという長年の課題がありました。そこで他に気になる番組があれば離脱を防げるのではと考え、ユーザーの嗜好に近い番組を訴求し配信開始の通知登録を促すポップアップを表示。施策の有無で通知登録率に約5倍の差が出て、継続率の向上に好影響がありました。

今部:またKARTEの良さとして、サイトやアプリにポップアップを表示するといった施策が簡単に設定できたり、施策実行後に複数のCVポイントを手軽に見られたりする点も挙げられます。施策を実行した際、全体では効果がそれほど出ていなくても特定のセグメントには効いている、といったこともKARTE内でわかりました。そのため、すぐにその施策を止めるのではなく、よりターゲットを細分化して継続する方法を模索できています。
旧ツールで実施していた施策もスムーズに移管でき、上手く効果が見えていなかった部分もKARTEで詳しく見られるようになったので、とても満足しています。
横関:チャネルが点在している課題に対しては、KARTE導入後はWebやアプリのポップアップ、プッシュ通知、メール配信などを一連でできるようになりました。新規加入から解約を抑止するための施策まで分断された形で取り組むのではなく、様々なチャネルを一連で実行していく意識に変わりました。
たとえばメールを配信するだけでなく、当社で制作した番組についてアンケートでお客様からの声を収集して、プロデューサーやプロジェクトメンバーに共有したことがありました。さらにこれらの声を公式Xで掲載するなど、チームの垣根を超えた施策を実現できました。このような別チームとの施策連携は、旧ツールを活用していた際はその発想すら難しかったのです。連動した施策やコミュニケーション設計が発想できる環境を、KARTEを導入したことで得られたと実感します。

今部:一人ひとりのお客様がどういう体験をしたのかについても、KARTEを利用して理解を深めています。従来は外部のダッシュボードで確認していた「クリック後の実際のお客様の行動履歴」といった情報も「KARTE Datahub」とKARTE内のインサイト機能を活用して見られるようになったことは大きかったです。


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今部:その結果、「夜中にアプリを開いている」「色々なページを回遊している」「留まっている時間が長い」といった行動傾向を把握することで、なぜこのお客様はこのような行動を取っているのか、という想像がしやすくなりました。客観的な情報をもとにチーム内でも深く話せることが増え、結果を振り返る際の質・量ともに高まりました。
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