全社共通の最重要KPIは「キング事例の創出」
こうした施策展開と膨大なコンテンツ創出を支えているのが、同社の先進的なマーケティング組織の体制である。

TOKIUMのマーケティング部は10名強の組織だが、全員が「Claude Code」などのAIツールを日常的に使いこなすAIネイティブな体制を構築している。SEO記事の執筆、LPやデモ動画の制作、プレスリリース、メルマガ執筆などの作業を徹底的に自動化することで、業務生産性を2〜3倍に引き上げた。これにより生まれた余力を、コンテンツの企画や品質向上といったコア業務に集中的に投下している。
さらに、業界トップクラスの成果事例を「キング事例」と定義し、この創出をマーケティング部門だけでなく営業・開発・カスタマーサクセスCSを巻き込んだ全社共通の最重要KPIに設定。マーケティング部門が主導して他部門の動きを牽引している。
「SEOからAIOへ」という単純な移行の話ではない
セッションの終盤、今後の注力ポイントについて議論が交わされた。戸田氏は、AIOやLLMOのようなAI検索時代への対応を進めつつも、それ以上に「オフラインでの関係性強化」が鍵を握ると強調する。
同社では現在、ターゲット企業の規模に応じた体制の最適化を進めている。中小企業セグメントに対してはオンライン主軸の効率的なアプローチを推進する一方、大手企業セグメントに対しては、エグゼクティブ向けのリッチなオフラインイベントや交流会など、直接的な対話を中心としたマーケティングを強化しているそうだ。
さらに、業界・業種別の「事例メッシュマップ」を作成し、あらゆる顧客の課題に対応できるユーザーコミュニティの構築や、オリジナルキャラクター「トキうむん」を活用したキャラクターマーケティングなど、多角的なファン化施策にも着手しているという。
セッションのまとめとして、才流の栗原氏は次のように総括し、セッションを締めくくった。
「検索エンジンの変化や広告CPAの高騰といった環境変化は今後も続きます。今BtoBマーケターに求められているのは『SEOからAIOへ』といった単純な話ではなく、環境変化、それにともなう顧客の情報行動・購買行動の変化に合わせて戦略や施策を再設計する気概です。今日のTOKIUMさんのお話が、皆さまの成果創出のヒントになれば幸いです」(栗原氏)
