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MarkeZine Day Premium 2010レポート

ソーシャルメディア時代を勝ち抜く分析力
先進企業はどう身に付けたか【MarkeZine Day Premium 2010】


“個客”志向でロイヤリティを維持――Vistaprint

 4社目の事例は、SOHOや小企業向けに安価な名刺・パンフレットなどの印刷サービスを提供しているVistaprintだ。

課題
  • データ統合やセグメント分けを手作業で実施していた。
  • 細かなターゲティングができず、一斉にメールマーケティングを行い続けた結果、顧客のロイヤリティが低下した。
ソリューション
  • 顧客ごとに適切なオファーを、適切なタイミングで送れるようにシステム化。メールをきっかけに反応してくれる顧客、メール無しでもリピーターになってくれる顧客を特定した。

複数ドメインを単一ツールで解析してクロスセルを活性化――Lotte.com

 最後はロッテのオンラインショッピングモール「Lotte.com」の事例だ。

課題
  • 衣料品のLotte.com、免税店のLottedfs.com、食料品中心のLottemart.comと複数のドメインが存在し、それぞれ別の解析ツールを利用。3サイトを横断的に分析できていなかった。
ソリューション
  • 3つの異なるウェブ解析ソリューションを廃止し、全てのサイトの顧客行動をSASでトラッキングするようにした。
導入効果
  • 個々のドメインごとの顧客行動をトラッキングできるだけでなく、複数ドメイン間に横断的な顧客行動をトラッキングできるようになった。
  • 顧客の購買履歴に、顧客のオンライン行動(どのサイトをどれくらいの時間閲覧したか等)を追加することにより、新たなクロスセルの機会を見つけられるようになった。

プロセスごとにみる、企業が抱える課題とは

 5社の事例を紹介した高橋氏は、企業が抱えがちな一般的な課題について、4つのプロセスごとに取り上げている。

 まずは「データを収集・管理する」部分。そもそものデータ量が多過ぎる、さまざまなところにデータが分散して必要なデータが見つからない、重要なデータの精度が高くない、といった問題がよく見られるという。

 次に「顧客を分析する」プロセスでは、社内に分析に関するスキル(人材)・ノウハウがない、分析業務に時間が掛かる、データ分析のための環境が整っていない、といった課題を抱えている企業は少なくない。

 「顧客と対話する」プロセスでは、対応する部署ごとに対応がバラバラ、対応する人材によってスキルレベルが平準化されていない等の問題が見受けられるそうだ。

 そして「効果を測定・評価する」プロセス。実施中の施策が把握しきれない、レポート作成に時間が取られて報告するまでに1~2カ月掛かるといった状況も珍しくない。

 データが爆発的に増加するソーシャルメディア時代において「分析力」を武器とするためには、これらの「データ収集・管理」「顧客分析」「顧客対話」「効果測定・評価」の4つのプロセスを確実に実行し継続的に改善していくビジネスプロセスの確立が非常に重要だ。そのためには、各プロセスでの課題を解決し、マーケティングにおけるデータ管理・活用を支援するためのインフラが不可欠となる。

 高橋氏は「SASは、この4つのプロセスすべてを包含し、データを活用した顧客コミュニケーション強化のために必要な基盤を提供しています。ビジネスプロセスや企業文化といったコアな部分も含め、“分析力”を手にする支援をしております」と述べ、講演を締めくくった。

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この記事の著者

中嶋 嘉祐(ナカジマ ヨシヒロ)

ベンチャー2社で事業責任者として上場に向けて貢献するも、ライブドアショック・リーマンショックで未遂に終わる。現在はフリーの事業立ち上げ屋。副業はライター。現在は、MONOistキャリアフォーラム、MONOist転職の編集業務などを手掛けている。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2012/04/07 13:08 https://markezine.jp/article/detail/12897

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