ヤフーの第三者配信受入により市場参入を決意
海外では広く普及する第三者配信サービス。媒体ごとにアドサーバから広告を配信するのではなく、第三者配信アドサーバから一括配信するため、包括的な広告効果測定ができるというメリットがあり市場も急成長中だ。オンライン広告の 業界地図として広く知られる「カオスマップ」にも「Ad servers」というカテゴリーで明確にポジショニングされている。
しかし、日本では一向に普及していない。なぜか。ネットメディア最大手のヤフーが第三者配信を受け入れていなかったことが大きな要因として挙げられるだろう。
「2012年10月に段階的ではあるものの、第三者配信の受け入れを発表したことから、市場は加速的に広がることが予想されます。広告効果測定システム『アドエビス』を提供する弊社が、第三者配信アドサーバ機能『ViewThruエビス』のリリースを決めたのも、それがきっかけですね」(岩田社長)
日本における第三者配信の市場は、まだまだ黎明期といえる。しかし10月にヤフーが第三者配信の受入を発表して以降、既にその市場を担うプレイヤーが生まれはじめた。ロックオンのサービスは、どこに優位性があるのか。
本来の意味での“入口”から“出口”までを一気通貫で把握
まず挙げられるのが、包括的なアトリビューション分析が行えるという点だ。アドエビスには、その分析対象ごとに「ADエビス」「LPOエビス」「LOGエ ビス」「SEOエビス」「TAGエビス」といったサービス群がある。これらを効果的に活用することで、複数のDSP、リスティング広告、SEO、アフィリ エイト、メールマガジンといった様々なWebマーケティングのアトリビューションを包括的に分析できるメリットがあった。
「第三者配信アドサーバ機能は、アドエビスの新機能「ViewThruエビス」として提供されます。当然、他サービス群と組み合わせて利用できるため、単なる ビュースルーコンバージョンだけでなく、SEM、CRMを含めた一貫した広告効果測定環境を手にいれることができます」(岩田社長)
これまではクリックを「入口」、コンバージョンを「出口」と定義し計測・分析することで、PDCAサイクルを素早くことに主眼が置かれる傾向にあった。一方、包括的かつ多面的に効果測定を行うことができるようになった「アドエビス」では、本来の意味での入口から出口までのユーザーの動きを一気通貫で計測・ 分析ができるようになったことに価値を置く。
「我が社のサービス群は、機能をただ並べただけではありません。流入したお客さまの“すべて”の動きを把握するためのものです。これからは、素早いPDCAサイクルに加え、深い分析が求められる時代になると思います」(岩田社長)