配信内容を改善することで購買率が2倍に
しかしながら、導入当初はなかなか友だち数が伸びない企業もいる。また友だち数が少ないがゆえに登録してもらえないケースもある。そこでGMOコマースは独自のソリューション「おまかせ!友だち追加」を提供している。同ソリューションはGMOグループが運営する大手メディアやアプリなどにLINE@アカウントのバナーを掲載し、店舗の商圏に合わせた友だち追加を促す仕組みで幅広い層の友だちを増やすことができる。
ECサイトやオンラインサービスなど、実店舗を持たないクライアントやエリアを問わないサービスの場合、より効率的に友だちを増やせる。また、店頭POPだけではなく複数のチャネルから友だちを集めることによって、層の厚いユーザーとつながることができるのだ。
また、LINE@では、友だち数の増減やメッセージに対しての反応に関するデータを見ることができる。GMOコマースではこのデータを参考に、より効果が出る使い方を提案、PDCAを回すためのサポートを行っている。友だち追加完了時のお礼メッセージの作り方、ターゲットに合わせたライティングなど、クライアントが手がけていた配信内容を分析し改善の提案をしたところ、購買率が2.5%から5%に上がった事例もあるという。
他にもコンサルティングにより、LINE@を開始して1ヵ月で友だちが2,000人以上増加、クーポン利用率が10%など、実績に結びついている。数多くのアカウントをサポートしているからこそ、事例も豊富だ。
問題のブロック、どう防ぐ?
LINE@の運用で気がかりになるのはブロックだ。この対策については、どのようなアドバイスを行っているのだろうか。
「ブロックにつながるパターンはいくつかあり、配信頻度が多いからとは限りません。特に、企業が発信する情報とユーザーが欲しいと思う情報に乖離があると、ブロックされやすいのではと考えています」(佐和田氏)
例えば、クーポンを配信すると店舗のPOPにて案内していたが、実際にはクーポンの配布が少なかったなど、配信先の相手の期待に対するギャップが大きいと、LINE@に対する満足度が下がってしまう。
そうならないよう、友だちになる前にユーザーへ配信する情報の内容を明確に伝えることがブロックを防ぐ方法のひとつだ。また、友だち追加時のインセンティブを高くした場合、流入は増える。しかし、クーポン取得だけを目的とされやすく、ブロックにつながってしまうという。
「LINE@アカウントを通して、企業がどういったことを伝えたいか。また、どのような層の友だちを取り込むかなど、事前の設計が重要です」(北阪氏)