日本ではまだ広まっていない「アドブロック」ですが、プライバシーに敏感なヨーロッパではかなり定着しているそう。広告主にとっては頭が痛い問題ですが、アドブロックしたい生活者の気持ちに寄り添うと、新しい表現が生まれてくるかもしれません。海外の広告・宣伝・プロモーション事例情報を提供している「AdGang」からの厳選記事を紹介するこの連載は、毎週水曜日に更新です。
キャンペーン概要
時期:2017年
国名:ベルギー
企業/ブランド:Gordon Finest Beers
業種:アルコール飲料
自らアドブロックする奥ゆかしい(!?)ビールブランド
押しつけがましいポップアップや迷惑な広告を除去してくれる、アドブロッカー。ベルギーでは32%もの人が利用しているそうですが、広告を出したい企業にとっては悩みの種となっています。
そんなジレンマを逆手にとって、ユニークな方法をとったのが、同国のビールブランド・Gordon Finest Beers。なんと自社の広告を非表示にするためのアドブロッカー『The Gordon Finest Adblocker』を作ったのです。
一体どういうことかと言うと、まずはYouTubeのプレロール、バナー、SNSにおいて、以下のようなコマーシャルを制作。


これはGordon Finest BeersのCMです。美味しいビール、素晴らしい広告。でもあなたがこのCMを見たくないのであれば、それでも構いません。この美味しさをわざわざ証明する必要なんてないんですから。『The Gordon Finest Adblocker』をインストールすれば、我々の広告は表示されなくなりますよ。
あえて“自分たちの広告をブロックする”という矛盾した取り組みをユーザーが不思議に思い、このリンクをクリックするとGordonのキャンペーンサイトへと遷移します。
そのページでは“自動的にアドブロッカーをインストールしているかのような画面”が表示されます。(実際には何もインストールされていませんが、プログレスバーが0~100%へと進みます)

プログレスバーが100%に到達すると…

本当だったらここにGordon Finest Beersの広告があるはずなんですが、ご心配なく。ちゃんとブロックしましたよ。
とご丁寧に説明。要は『自分たちの広告をブロックしてるんですよ!すごいでしょ!』と宣伝しているわけです。
このキャンペーンは1週間で65万人にリーチし、そのうち実際に“ブロックした”のは2,864人。つまり99.6%もの人は最後までこの広告を見続けたという、驚異的な広告視聴完了率を記録することに成功しました。
宣伝しないことを宣伝するという方法でネットユーザーの関心を集めた、意表を突くデジタルプロモーションでした。
動画はこちら
先週の紹介キャンペーン
放送事故ってレベルじゃない!おやつ時になると“らしくない”番組が放送されるTVチャンネル
記事転載元:AdGang
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