審査員の心を動かしたポイントとは?
コンテスト当日のプレゼンテーションでも、セプテーニは審査員へ「謎解きクイズ」を出題し、実際に企画の楽しさを体験してもらうことを意識した。葭山氏も受賞理由の一つに、当日のプレゼンテーション内容を挙げている。
葭山:引き込まれるようなプレゼンテーションで、謎解きクイズも楽しませていただきました。そしてなにより、「この企画を通じてオレオが生活者に提供できる価値は何か、生活者がこの企画に魅力を感じる理由は何か」が明確でした。また、LINEだからこそ実現できる方法でメカニズムも上手く組まれており、今回のRFPに対応する企画としてバランスの良さが飛び抜けていました。
最後に、今回のコンテストに参加した意義について、葭山氏とセプテーニのメンバーは以下のように振り返った。
葭山:これから先も、オレオが「Playful」な価値を提供、発信していくことはおそらく変わりません。しかし、そのメッセージを伝える手法には、様々な可能性があることを発見することができました。多くのチームからの提案を拝見し、私自身が「学び直し」のきっかけをいただいたような気がしています。
西原:LINEチケットやLINEチラシなど、様々なソリューションに触れ、LINEというプラットフォームを深く知ることができました。これからはセプテーニの強みである「高品質な広告運用」、「業界最高水準のクリエイティブワーク」だけでなく、LINE Biz Partner ProgramのPlanning Partnerとして「ユーザーとの継続的なコミュニケーション施策設計」においても多くのお客様のお役に立てると思います。
今西:生活インフラとして定着しているLINEですが、友人や家族とのコミュニケーションツールという側面だけでなく、企業にとってユーザーにアプローチする手法が無限に広がるプラットフォームであると認識しています。今後はPlanning Partnerとして、最先端のテクノロジーを活用し、顧客の持つ商品やサービスが持つ価値、顧客体験をユーザーに届けていきます。
上田:一方的な広告コミュニケーションだけではなく、インタラクティブな活用方法がたくさんあるというLINEが持つ可能性を感じています。今後はより一層発想力を磨き、幅広い提案を実現していきたいです。
岡井:私のような若手もチャレンジできる場を提供していただけたことが、とても嬉しかったです。普段は聞くことができない他社の企画アイデアやプレゼンに触れることで、たくさんの刺激と新しい発見がありました。
企業とユーザーとのコミュニケーションをより豊かなものにするため、各社が腕を競い合い、高め合う場となった「LINE Planning Contest 2020」。優秀賞を受賞した電通テック、特別賞を受賞した電通アイソバーもそれぞれ次のようにコメントしている。
電通テック
普段から業務としてLINEに携わっているメンバーに加え、プロモーション領域全般のプランニングやOMO・DXに携わるメンバーでチームを結成しました。エスカレーターのマナー問題という社会課題を切り口に、三井住友カードならではのキャッシュレスの価値を訴求し、そのメッセージの表現方法としてLINEを活用する企画です。
LINEの活用を前提でプランニングを行う際、全てをLINEで完結させる方向にとらわれてしまいがちですが、世の中への拡散性を考慮した際、オフラインからLINEまでを一貫して考えていく重要性を感じました。普段は他社チームの企画やプレゼンテーションを拝見する機会もあまりないため、自分たちには無い視点や特色のある提案など、多くの刺激を受けることができた貴重な経験となりました。
電通アイソバー
主にプランニングとクリエイティブ領域のメンバー編成です。今回は『マネーリテラシーだけでなく、自身の成長につながる』ことをコンセプトに、若年層に対して三井住友カードの認知獲得から利用までを、LINE上で一貫して行えるような企画を提案しました。一方でLINEだけに縛られず、インフルエンサー起用やリアルイベントなどの要素も提案に盛り込み、ユーザー中心のコミュニケーションプランが実現できたと思っています。
当日は各社のプレゼンテーションを目の当たりにして、興味を持って拝見すると同時に良い刺激を得ることができました。また、クライアント各社との関わり方も通常の出会い方とは異なり、とても新鮮に感じました。昨年も参加したメンバーがいますが、提案内容のレベルは全体的に高くなっていたと思います。