自己流のメルマガから抜け出す3つのポイント
MZ:メルマガ運用を“自己流”からアップデートする際、まずどこを見直せばよいでしょうか?
安藤:1つ目は、「目標を細かく・具体的に定量化すること」。売り上げの向上を最終目的にしているとはいえ、「では、毎月何件の資料請求が必要ですか?」と聞くと、明確に答えられないことが多いです。
2つ目は、「配信リストの質」です。大事なのは態度変容を起こす人の数であって、リストの量ではありません。どんな人が態度変容を起こしてくれるかをしっかり分析し、メールアドレスの獲得チャネルで分ける、お問い合わせいただいた時期で分けるなど、質のいいリストを作ることがポイントです。
3つ目は、「配信タイミングの最適化」です。メルマガは、リードナーチャリング施策に分類されることが多いですが、私はメールでナーチャリングするのは非常に難しいと考えています。単純な接触効果がないわけではありませんが、特にBtoBは、検討タイミングに波があります。導入しているツールの更新時期や予算・部署の人数の増減などのタイミングで、自社サービスを思い出してもらうことが重要です。
勝ちパターンを詰め込んだ「配配メール」
MZ:メールマーケティングのプロである安藤さんが考える、「配配メール」の特長は何でしょうか?
安藤:我々は、「どのような機能を実装しているか?」など他社のメール配信システムを見ることはほぼしていません。機能の違いではなく、「クライアント企業がメールマーケティングでいかに楽に成果を出せるか?」にフォーカスしています。
先ほど、自己流のメルマガから抜け出すポイントとして「配信タイミングの最適化」とお伝えしました。しかし、自社の最適な配信タイミングを分析するには、労力と時間がかかります。こうした分析業務から配信担当者を解放するため、今年2月には過去配信したメールから最も開封されやすい時間と曜日が一目でわかるヒートマップを実装しました。
さらに、5月26日にもバージョンアップを行い、我々がこれまで蓄積してきたメールの勝ちパターンを誰でも真似できるように「メール作成セオリーの可視化」機能を実装しました。お客様がメールマーケティングにエネルギーを使わなくていいように、僕らが持つ大量のデータを活かして勝ちパターンをどんどんテンプレート化しています。
また、アフターフォローにも力を入れています。ユーザー向けのセミナーを高頻度で開催しており、昨年1年間だけでもユニークユーザーで1,000社にご参加いただいたほど好評を得ています。
MZ:最後に今後の展望をお聞かせ下さい。
安藤:最終的には、お客様が配信リストさえ用意すれば、あとは全部オートメーションでセグメンテーションから文面作成、配信まで行える。そんな世界を目指しています。現在でもメールマーケティングに挑戦し始めるBtoBの企業様は増えています。それぞれの企業が読者や顧客と良好な関係を築けるように、メールマーケティングを我々の力であるべき姿に近づけたいと思っています。