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ゼロワングロース廣崎さんが思う BtoBマーケティングの最も楽しくて難しいポイント【前編】

顧客視点を養うためにやっていたこと

田岡:顧客が見えにくいBtoBビジネスにおいて、マーケターが顧客視点を持つためにはどうすればいいと思いますか?

廣崎:私は営業とひたすらミーティングをしていましたね。当時はABM(※)しかやっていなかったので「顧客と直接対話している人から聞かないと話が始まらない」と考えていたんです。

※Account Based Marketingの略。特定のアカウント(企業)を対象に設定し、そのアカウントからの売上を最大化するためにアプローチするマーケティングの考え方または手法のこと

廣崎:最近は一般的ですが、営業とお客様の商談を録音して文字に起こして、よく出てくるキーワードを抽出してインテントキーワードに追加したり、キャンペーンを設計したりしていました。

 デマジェン(※)にフォーカスしている企業の場合、マーケターが既存顧客と関わることはほとんどないかもしれませんが、既存顧客からの売上比率が高い企業では、マーケターの仕事の多くが既存顧客向けのカスタマーマーケティングに費やされることもあります。そういう企業でマーケティングを担当されている方のほうが、顧客からの反応を直接受け取れるチャンスは多いかもしれませんね。

※デマンドジェネレーションの略。営業部門へ渡す見込み案件の創出・発掘活動全般を指す

田岡:私が今支援しているクライアントの約半分がBtoBで、私自身BtoBとBtoCいずれのマーケティングも経験しましたが、本質は同じだと感じます。結局は顧客の定義と理解ありきで「顧客に対して価値をどう出すか」という本質は変わらないんですよね。

活躍するマーケターの共通項

田岡:どんな方がBtoBマーケターとして活躍されていますか?

廣崎:マーケティングの後のプロセスや、収益へのつながりをちゃんと理解している方でしょうか。BtoBマーケティングは最終的な効果がすぐ見えないこともあり、部門間の隔たりが理解の差として顕著に出やすいんですよね。

 たとえば目指しているゴールは同じなのに、どの部門も独自の目標を追いすぎて、マーケティング・営業・カスタマーサクセスから出て来る数字がバラバラなケースは多々あります。だからこそ「どの施策が収益につながっているのか」という観点で見られるマーケターは活躍されていますね。

田岡:経営に近い視座を持つことは私もすごく大事だと思っています。そういう視座って、どうすれば養われるんでしょうか?

廣崎:ジョブローテーションがある日本企業では他の部門のオペレーションに対する理解を深めやすいぶん、経営に近い視座も育ちやすい気はしますね。たとえばマーケティングから営業に移ってまたマーケティングに戻るケースは、日本企業ならあり得ますが海外ではほとんどないので。

後編へ続く

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この記事の著者

渡辺 佳奈(編集部)(ワタナベ カナ)

1991年生まれ。慶應義塾大学環境情報学部を2013年に卒業後、翔泳社に新卒として入社。約5年間、Webメディアの広告営業に従事したのち退職。故郷である神戸に戻り、コーヒーショップで働く傍らライターとして活動。2021年に翔泳社へ再入社し、MarkeZine編集部に所属。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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2025/02/13 09:00 https://markezine.jp/article/detail/47761

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