インハウス化の本質は、主体性を持つこと
ハイブリッドCookie時代に突入し、インハウス志向でデジタルマーケティングに取り組む企業は日本でも規模の大小を問わず各段に増えてきました。他方、インハウス化と聞くと、「いろいろなことを自前で取り組まなくてはいけないのか」と躊躇する企業もまだ多く見受けられます。しかし、インハウス化の本質は自分事化すること、そして主体性を持つことだと考えています。
私たちは、完全に広告代理店や外部パートナーにお任せする方法も決して悪くないと思っています。ただし、広告主自身が自社のデジタルマーケティングの現状を正しく把握し、主体的に意思決定をすることは、今後さらに必要になってくるでしょう。
「自社のデジタルマーケティングの状態が良いのか悪いのかわからないままという状況から脱却するために、取り組むべき最初の一歩は何だろう?」と模索するだけでも、立派なインハウス志向だと思います。
私たちがインハウス化をご支援した広告主の中にも、全体統合戦略から施策に落とし込み、広告のクリエイティブやコンバージョンの先にあるWebサイトやリアル店舗における体験設計まで網羅的に取り組み、運用改善に成功された事例が多々あります。
社内のデジタルマーケティング部門が主体となり、広告媒体・プラットフォーム各社とディスカッションする場を設けたり、コールセンターやリアル店舗の営業担当者などの周辺部門に対して取り組みを共有したりすることで、高い透明性のもと定量的な数値向上にも寄与しています。いずれも、インハウス志向を持って全体ディレクションを推進していこうという主体性が成功を導いています。
今回の記事では、ハイブリッドCookie時代の理想的なデジタルマーケティングの運用体制についてご紹介しました。次回は、インハウス化の潮流が高まる中で、今後どのような変化と広がりを見せていくのかという未来の話をします。