インターブランドジャパンは2025年1月23日、「ブランディング」の取り組みを評価する「Japan Branding Awards 2024」の受賞企業を発表した。
同アワードは、ブランド戦略を展開する企業・団体のさらなる成長の支援を目的に創設された。6回目となる今回は、企業の自覚を超えた多様な変化が続く環境下で、ブランディングの再解釈が急務との認識から、評価視点をアップデート。「ブランド戦略」「展開戦略」「価値伝達」「組織設備と運営」「ステークホルダーとの関係構築」「インパクト測定と成果」を選考基準とした、総合的な評価を行った。
最高賞のGOLDは、Bioré(花王)、Goldwin Inc.(ゴールドウイン)、SHIRO(シロ)の3ブランドが受賞。SILVER賞は、ASICS(アシックス)、mercari(メルカリ)、YANMAR(ヤンマーホールディングス)、BRONZE賞はKAMIKATZ(スペック)、LION(ライオン)、unicharm(ユニ・チャーム)が選出された。インターブランドジャパンは、各授賞企業の活用概要とそれに対する評価コメントを公表している。
Bioré
Bioréは、コロナ禍を経た社会の潮流と生活者の変化を捉え、将来にわたり取り組むべき社会課題を見据えた新たなパーパスを製品事業に取り入れ、事業成長につなげた点を評価された。具体的には、革新的な製品開発を通じて新たな生活習慣を提案し、既存市場の変革に挑戦。社内では健全な競争意識を持ちつつ、「いいものを作る」という精神を堅持しながら、社員自身が顧客との対話を楽しみ、ブランドへの愛着をもって取り組んでいる点も高く評価された。
Goldwin Inc.
Goldwin Inc.は、ブランドを軸としたグローバル成長戦略への転換とCI/BI統合によるブランディングを推進している点が評価された。新たなパーパスのもと、体験イベントやベンチャー連携、サステナビリティ活動を多角的に展開していることに加え、教育活動など未来世代への貢献、都市部住民の自然意識向上にも寄与。展示会などを通じたステークホルダーとの継続的なコミュニケーション、製品・店舗開発へのブランディング視点の導入など、さらなる発展が期待されている。
SHIRO
SHIROは、創業の地である砂川市での取り組みを高く評価した。経済活性化、行政福祉の充実、人口流出減という好循環を生み出すことで地域への恩返しを実現すると同時に、SHIROのもの作りの発信基地としてブランド価値向上にも貢献している点を指摘。特に、市民・行政との対話を通じた活動方針の策定と実行から、ステークホルダーとの「共創」によるブランディング推進が注目を集めた。
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