階段設計は大きく2種類。2つとも設計しなければ意味がない
階段設計には大きく分けて次の2種類があります。
- マーケティング全体の階段設計
- 各チャネルの階段設計
ここからは順番に詳しく解説していきます。
1.マーケティング全体の階段設計

マーケティング全体の階段設計では、顧客に進んでもらいたい「潜在層→準顕在層→顕在層→商談」というフェーズの一つひとつに応じて、適切なチャネル(例:YouTube、自社セミナー、無料相談など)を組み合わせることが基本です。ユーザーが頭の中で考えている疑問を解消しながら、最終的な商談につなげていくことが求められます。
それぞれのフェーズに応じて、ユーザーに届けるべき発信内容も変わります。当然、潜在層にいきなりサービス提案はしません。まずは前提知識として、そのテーマを啓蒙したり、全体像が伝わったりするようなコンテンツを発信します。
逆に比較検討の段階にある(顕在層)は、ふわっとした啓蒙的な発信よりも、より具体的なサービスや手法の情報を求めています。ここでは、営業担当者が普段から口頭で伝えているような、具体度の高いキラートークをコンテンツに落とし込んで発信すべきです。
具体例:SAKIYOMIの階段設計
SAKIYOMIでは企業のInstagram活用を支援する事業を展開しており、下記のように階段設計を行っています。
初期段階(潜在層向け)
- 顧客の問い:「そもそもインスタはやるべきなのか?」「どうすれば上手くいく?」
- 発信内容:Instagram運用をするべき理由などの啓蒙や運用ステップの全体像
興味・関心段階(準顕在層向け)
- 顧客の問い:「インスタ運用で〇〇は具体的にどうすれば良い?」(例:コンセプト、デザイン、ショート動画など)
- 発信内容:ユーザーの実際の悩みに合わせた具体的なインスタ運用方法や解決策の共有
比較・検討段階(顕在層向け)
- 顧客の問い:「SAKIYOMIに頼むのがいいか、自分たちで運用するのがいいか、運用体制はどう作ればいいか?」
- 発信内容:具体的な運用体制の作り方や自社でやった場合との比較
最終商談
- 顧客の問い:「自社の場合はどうするのがベストなのか?」
- 発信内容:「御社の場合はこのように取り組むべき」と個別具体的に提案
2.各チャネルの階段設計
先述のように、ユーザーを次のステップに進めるためには各フェーズと各チャネルの組み合わせを考えるマーケティング全体での段階設計が必要ですが、さらに各チャネル内でも段階設計を行うことが重要です。
ここでは代表的なチャネルを取り上げ、各チャネル内の階段設計の具体例を一つひとつ伝えます(ここでも、SAKIYOMIのInstagram活用支援事業を題材としています)。
セミナーの場合の階段設計

- 認知・初期段階(潜在層向け):「インスタをやるべきか?」と迷っているユーザーに対してBtoCマーケの全体像を解説するセミナーを実施
- 育成・継続接触(準顕在層向け):「インスタをやる」と決めたユーザーに対して運用に関する具体的な悩みを解決するセミナーを実施
- 比較検討(顕在層向け):「いざ、どんな体制でやるべきか?」という比較しているユーザーに対して、独学の場合とプロの運用を比較するセミナーを実施