無色無臭の商材を、想起されるライフスタイルブランドへ
MarkeZine:電力自由化から10年が経ちました。現在の日本の電力小売市場をどう見ていますか。
中上:自由化自体は社会にとって非常に価値がありました。ただ10年経っても、電力会社を切り替えていない方のほうがまだ大多数で、資源エネルギー庁の最新データでは家庭などを含む低圧分野における新電力のシェアは全体の26%にとどまります。まだ「電力会社を選べる」こと自体が浸透していなかったり、切り替え自体を煩わしく感じたりする方が多いのが事実です。
これは捉えようによっては、まだ大多数のお客様にオクトパスエナジーの世界観を伝えられる余白があるとも言えます。それだけ大きなビジネスチャンスがあると、ポジティブに考えています。

MarkeZine:今日お話を聞いて改めて思いましたが、電力やガスのインフラマーケティングは、非常に難しそうです。
厚地:本当に難しいですね。私はゲームやアパレル、コスメなどの業界も経験してきましたが、電気は最終的にお客様の脳内の想像力に訴えかけるしかない。匂いも味もなく、飾ることもサンプリングもできない無色無臭のサービスで、存在を忘れられがちです。
ただ、オクトパスエナジーのような新しいサービスに消費者が反応し、結果が出ているのは希望に感じています。日本は世界で最も難しい市場と言われることもありますが、その日本でこれほど早く選んでいただけているのはチャンスがあるから。切り替え率が10年変わっていないのは業界全体で向き合うべき課題ですが、そこに挑戦する手応えを感じています。
MarkeZine:最後に、日本で目指すポジションと、中長期的にどんな企業にしていきたいかをお聞かせください。
中上:お客様の日常生活の中で、企業キャラクターのコンスタンティンをはじめ、オクトパスというブランドそのものを想起していただけるような存在を目指しています。
電力は普段の生活では意識されにくいサービスだからこそ、お客様の関与が高まるタイミングを捉え、日々の暮らしとの接点を一つひとつ増やしていくことが大切だと考えています。まずは現在の56万件から100万件、その先のさらなる成長を目指しながら、最終的には電力という枠を超えて、お客様の暮らしに安心感とワクワクを届けられるブランドを目指していきたいです。
