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MarkeZine Day(マーケジンデイ)は、マーケティング専門メディア「MarkeZine」が主催するイベントです。 「マーケティングの今を網羅する」をコンセプトに、拡張・複雑化している広告・マーケティング領域の最新情報を効率的にキャッチできる場所として企画・運営しています。

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MarkeZine Day 2026 Autumn

注目マーケティングトピックス2026

YouTubeの10年が示す「専門性の時代」。多様化するプラットフォームで、企業チャンネルを持つ意味

 2027年には日本市場参入から20年が経つYouTube。「ゲームとエンタメのプラットフォーム」だったYouTubeは今や、報道・政治・ビジネス・専門職の情報まで包含する生活インフラへと進化した。この変化は「企業がYouTubeをどう使うべきか」という問いへの答えも根本から変えつつある。動画マーケティングツール「kamui tracker(カムイトラッカー)」を展開するエビリーでは、YouTuberと呼ばれるクリエイターの出現と社会現象化を経て存在が定着した2016年から2026年にかけ、国内YouTubeデータを蓄積してきた。本稿では同社がそのデータから、ビジネスにおいてマーケターが知るべきプラットフォームの変容を鮮明に読み解くとともに、コミュニケーションチャネルとしての価値や役割を再考し、提示する。

YouTubeチャンネルの多様化と「動画への信頼」

 まずはYouTubeで発信される情報のジャンルについて変遷をたどるべく、「kamui tracker」のデータをもとに、登録者数10万人以上の国内チャンネルを開設年別・ジャンル別に集計した(図1)。

 2016年に開設して登録者10万人以上に成長したチャンネルでは、ゲームカテゴリーが全体の20%を占めていたが、2022年開設分では8%まで縮小。代わりにライフスタイル系(美容・料理・暮らし)の占める割合が37%から45%へと拡大した。教育・スポーツ・ニュースといった専門・情報系も着実に増えている。

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 チャンネルが多様化した背景の1つに、ユーザーの情報収集行動の変化がある。商品購入の前に実際の使用感を確認したい、専門家から直接説明を聞きたいというニーズが高まり、テキスト検索よりも動画での一次情報を求める傾向が強まっている。レシピを探す・投資を学ぶ・家を選ぶといった場面で動画が「検索の代替」として機能するようになったことが、ライフスタイルや専門情報系チャンネルの台頭を支えた。

政治系、ビジネス系と専門分野が増加。放送局も注力

 放送局系454チャンネル(主要局の名前をキーワードにピックアップ)の登録者合計は2016年354万人から2025年8,623万人へと24倍に拡大した(図2)。年間視聴回数も6.5億回から146億回(22倍)へ急増している。テレビ局はYouTubeを単なる番組アーカイブの置き場としてではなく、独自のオーディエンスを持つメディアとして機能させている。

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 また、政治関連44チャンネル(2026年衆院選時の主要政党のチャンネルを中心に調査)の登録者合計は2016年の4.5万人から2025年の464万人へと103倍に増えた(図3)。視聴回数も672万回から5.3億回(79倍)へ拡大している。政治は情報の信頼性と専門性が最も問われる分野だ。そこでもYouTubeが主要な情報プラットフォームとなったことは、このメディアが特定の趣味嗜好にとどまらない生活インフラになったことを示している。

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 テレビ局・政治チャンネルと並んで台頭しているのが、「PIVOT 公式チャンネル」のようなビジネス系・BtoB向けメディアチャンネルだ。経営者や意思決定者に向けたコンテンツを継続発信するチャンネルが成長し、YouTubeはBtoBコミュニケーションの場としても機能し始めている

10年で20倍に。タイアップ市場拡大と多様化

 チャンネルのジャンルが広がるにつれ、企業がタイアップできる場も広がった。年間のタイアップ動画本数は2016年の3,999本から2025年の86,881本へと約22倍に拡大した(図4)。

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 タイアップに参加するチャンネル数は2016年の514チャンネルから2025年の12,316チャンネルへと24倍に増えた。市場全体が大きく拡大し、多くのクリエイターに機会が広がった一方で、スポーツ・金融・住まいといった専門ジャンルで影響力を持つクリエイターへの需要は集中する傾向にある。

 スポーツ関連タイアップは2016年21本から2025年2,794本へ133倍、金融・投資は2016年にはほぼゼロだったが、2025年の691本へ急増した。こうした専門ジャンルでは、カテゴリーに精通した信頼性の高いクリエイターの数が限られており、同ジャンルに参入する企業間の競合が起きやすい構図にある。

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専門特化が進むクリエイター。市場構造が定着

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この記事の著者

中川 恵介(ナカガワ ケイスケ)

株式会社エビリー 代表取締役社長

2006年10月にエビリーを設立。現在は、代表取締役社長として、企業のYouTube運用をデータドリブンに推進。多様な業界のクライアントに対し、YouTubeマーケティングに関するコンサルティング・ソリューション提供を行う。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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2026/08/24 08:00 https://markezine.jp/article/detail/77255

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