ターゲットとコンテンツの整合性も重要
コンテンツ作りにおいては、アウトブレインのメディアに来るユーザー像をしっかり捉え、そこにマッチさせることも重要だと野上氏は語る。
たとえば、アウトブレインが2017年より提供している、CVした既存ユーザーと類似する新規ユーザーに広告を配信できるインタレスト拡張配信の機能なども積極的に活用。トライアンドエラーを繰り返しながら、「インタレスト拡張配信に合うクリエイティブとは?」と、常にクリエイティブと運用方法にメンテナンスをかけているという。
そんなワンスターから見た、アウトブレインのユーザーにはどのような特徴があるのか聞いてみると、「アウトブレインといえば、男性ユーザー×PCのイメージが強いかもしれません。ですが、ずっと継続してアウトブレインに出稿してくださっているクライアント様は、女性向けの商材でご利用いただいています。
確かに、アウトブレインさんへの出稿はPCへの配信が多かった時もありますが、直近ではモバイルへの配信が9割を占める場合もあります。こうした事例も出てきているので、商材に合わせて柔軟に活用していきたいですね」と増井氏。
アウトブレインによると、同社のレコメンドウィジェットを束ねるディスカバリー・ネットワークの国内ユーザーは、モバイルが4,276万人、デスクトップが2,159万人(2018年1月時点)。特にモバイルでは、男女および年齢別のバランスが良く構成されている。
これは、ディスカバリー・ネットワークに近年モバイルの女性向けメディアが増えていることもあるが、生活者の中でメディアの使い分けが進んでいることも関係しているようだ。また、20代から60代まで年齢層が幅広く、高所得者数が多い点も特徴といえる。
広告を通して有益な情報を届けたい
最後に今後の目標を尋ねると、増井氏と野上氏は共に「より多くのユーザーに広告を通して有益な情報を与えていきたい」と話す。
「より多くのユーザーに正しくて有益な情報をしっかり届けたいというのが一番ですね。我々にとっては、クライアント様の売り上げ最大化が、ユーザーに情報を提供できたことの証拠だと思うので、売り上げの成長だけでなく、LTVの向上を目指していきたいです」(野上氏)
「クライアントさんの商品を必要としている人に、その情報を届けてあげるのが我々の仕事です。広告が嫌われるのは、広告が自分とは関係ないものと思われているから。“必要としている人に、必要な情報を与える”ことの精度が上がっていけば、本来そうであるように、広告は有益なものになるはずです。アウトブレインさんと協力しながら、すべての人に求められる広告を届けていきたいです」(増井氏)
より多くの人に、有益な情報を届ける。これを実現するとなると、今の配信の在庫量では足りなくなる瞬間が出てくるだろうと、野上氏。良質な面をさらに拡大し、対象となるユーザーを増やしていってほしいと、アウトブレインへの期待ものぞかせていた。
今後、さらなる拡大が見込まれるレコメンドウィジェット型の広告市場。ユーザーに受け入れられる新しい広告フォーマットとして、活用の幅がさらに広がっていくことが期待される。