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第107号(2024年11月号)
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マーケティングにおけるAI活用事例ガイド

顧客行動を可視化し店舗の最適化を図る 東京シャツのデータから得た気づきと改善施策


 創業70年の歴史を誇る東京シャツ。全国に約190の実店舗と5つのEC店舗を持つシャツ専門チェーンだ。東京シャツでは昨年、人工知能を活用した店舗解析サービスである「ABEJA Insight for Retail」を導入した。顧客行動データの活用について、経営企画室 課長の松中秀人氏に尋ねた。

 東京シャツでは、2018年の11月に ABEJAが提供する店舗解析サービス「ABEJA Insight for Retail」を導入。TOKYO SHIRTSウィング新橋店、BRICK HOUSE by Tokyo Shirts亀有アリオモール店、BRICK HOUSE by Tokyo Shirts錦糸町アルカキット店、BRICK HOUSE シャツ工房 五反田レミィ店の4店舗から運用を開始し、顧客行動データを活用した店舗運営の最適化に取り組んでいる。「ABEJA Insight for Retail」の導入に至った背景と、データを活用した仮説検証、課題解決の具体的なアクションについて、東京シャツの松中秀人氏に話を伺った。

市場と購買行動の変化に対応するために

――「ABEJA Insight for Retail」導入の背景や課題感とは?

松中氏:小売業界はPOSシステムが浸透していまして、情報・データが蓄積されるというのは早かったんですね。ただ、顕在化したデータしか貯まらず、潜在的なデータが得られないというのが現状でした。

東京シャツ株式会社 経営企画室 課長 松中秀人氏
東京シャツ株式会社 経営企画室 課長 松中秀人氏

松中氏:マーケットが縮小していく中で、売り上げを確保していくためには他社のシェアをとっていかなければなりません。前年比でいくらという指標だけで物事を語るのは難しい時代になってきています。また、ECが当たり前になる中で、実店舗のあり方も定義し直さないとなりません。そのような状況下で、変わり続ける購買行動を追うためにも「ABEJA Insight for Retail」を導入しました。

ダッシュボードのわかりやすさが決め手

――他の来店者分析ツールは検討されたのでしょうか?

松中氏:来店カウンターなども検討はしていましたが、データのクレンジングに手間がかかるという懸念がありました。カメラによる人的なリサーチも、誰が見て、どう分析するかという問題があります。「ABEJA Insight for Retail」のダッシュボードの仕組みを見て、これなら効率的に必要な情報がひと目でわかるなと感じられました。ABEJAさんはAI(人工知能)領域の会社ということもあり、将来の拡張性という点でも魅力的でした。

AIを活用した店舗解析サービス「ABEJA Insight for Retail」管理画面イメージ
AIを活用した店舗解析サービス「ABEJA Insight for Retail」管理画面イメージ

――ABEJAのことは以前から知っていたのでしょうか?

松中氏:いえ。社長の鈴木(弘之氏)が新幹線でたまたま読んだ『Wedge』でABEJAさんが紹介されており、興味を持ったのがきっかけです。私のほうでも店舗分析ツールを探していたタイミングでもあり、こちらからお問い合わせしました。

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この記事の著者

市川 明徳(編集部)(イチカワ アキノリ)

MarkeZine編集部 副編集長
大学卒業後、編集プロダクションに入社。漫画を活用した広告・書籍のクリエイティブ統括、シナリオライティングにあたり、漫画技術書のベスト&ロングセラーを多数手がける。2015年、翔泳社に入社。MarkeZine編集部に所属。漫画記事や独自取材記事など幅広いアウトプットを行っている。
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※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2019/08/21 19:12 https://markezine.jp/article/detail/30530

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