iPhoneが誕生したことで生まれたアプリビジネス
2008年にiPhoneが誕生し、これによりアプリストアを通じたビジネスが生まれました。このビジネスは瞬く間に世界中に広がり、iPhone・iPad向けのストアであるiTune App Storeの展開国は200ヵ国を超え、世界中の生活者にアプリビジネスを加速させるプラットフォームとなりました。
一方、Googleが提供しているOSであるAndroidを搭載したスマホも急速に世界中に広がり、現在世界のスマホ出荷台数シェアはAndroidを搭載したサムスンがシェア1位となっています。AppleとGoogleが世界各国にストアを展開していることは、すなわち事業会社にとってはそのデジタル上のお店に出店することで世界中の生活者に対してビジネスチャンスを得ることができる、ということです。
国内1兆円超の市場へと成長したキードライバー
2018年、日本のアプリ課金市場は1兆2,000億円を超えました。年率成長率は約10%。この日本において1兆円以上かつ二桁成長している市場は他にありません。日本経済が停滞しているこの10年において、新たに生まれた市場にこれだけのお金が流れていることは、すなわち「生活者の可処分所得の内訳が変わってきた」ということです。つまり、今まで他のものやサービスに使っていたお金を、アプリに使うようになったという変化が起きているのです。
この変化を大きく牽引したのはゲームビジネスです。2018年の国内アプリ市場において、ゲームは90%のシェアを占めました。アプリゲームタイトルによっては、日本国内の1日あたりの売上高が5億円を超える日も少なくありません。数多くのゲーム会社はスマホアプリゲームの開発に多くの資金を投じ、人を採用し、日々ゲーム運用に経営リソースを投じながらこの大きく成長する市場でのビジネスを進めてきました。