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現在活躍しているマーケターのターニングポイント

「自身のキャリアの経営者になれ」KDDI井上慎也さんがキャリアで大事にしていること

 マーケターキャリア協会とのコラボレーション連載「現在活躍しているマーケターのターニングポイント」。第4回となる今回は、KDDIでデジタルマーケティング部長を務める井上慎也さんにインタビュー。同氏からは自身のキャリアをマーケター目線で見ることの大切さが語られました。

P&Gでマーケティング×デジタルのキャリアを形成

MarkeZine編集部(以下、MZ):マーケターキャリア協会(以下、MCA)(※)とのコラボレーション連載「現在活躍しているマーケターのターニングポイント」の第4回では、KDDIの井上慎也さんにお話をうかがいます。

 (※)マーケターキャリア協会とは:「マーケターの価値を明らかにする」というビジョンのもと、ビジネスに対するマーケティングの貢献度の調査、マーケターのキャリア構築支援などを行っている一般社団法人(詳細はこちら)。

 まず、現在所属しているKDDIに入社されるまでの経歴を振り返っていきたいと思います。新卒ではP&Gに入社していますね。

KDDI株式会社 コミュニケーション本部 デジタルマーケティング部長 井上 慎也氏
KDDI株式会社 コミュニケーション本部 デジタルマーケティング部長 井上 慎也氏

井上:そうですね。学生時代は情報システム系の勉強をしていて、マーケティングとの接点はありませんでした。P&Gは知り合いの紹介で説明会に行ったのがきっかけで知ったのですが、選考を受けていく中で会社や人に興味を持つようになり、入社を決めました。

 P&Gではマーケティングにデジタルを取り入れていく動きが進み始めており、入社して配属されたのはIT&マーケティングのプロジェクトチームでした。P&Gはブランドマネージャーと呼ばれる人がいて、事業・ブランド単位でマーケティング活動を行っていますが、私が入った組織は横断で各事業・ブランドのデジタルの導入と促進に関わっていました。

MZ:P&G出身のマーケターの方の多くは特定のブランドを担当してきた印象がありますが、井上さんは少し特殊な経歴だったんですね。入社後はITとマーケティングに関する知識を両方勉強していたのですか。

井上:ITのプロジェクトマネジメントとともにマーケティングの基礎などを幅広く勉強しました。実際に仕事としては、ブランドサイトの立ち上げやデジタル関連のプロモーションの企画立案などを、マルチファンクション部門として行っていました。

よりデジタルが求められる会社へ

MZ:P&Gのデジタルシフトに関わっていた中で、なぜ次の会社への転職を考えるようになったのでしょうか。

井上:ITとマーケティングに関する仕事を進めていく中で、今後のマーケティング×デジタルの可能性と楽しさを実感し、キャリア市場としての希少性があると考えていました。ただ、組織のキャリアプロセス上ではIT周りの仕事も期待され、マーケティング業務から離れつつあったんです。このマーケティングxデジタルに携わり続けたいと思っていた私は、そこから転職を考えるようになりました。

 また、当時消費財の領域は圧倒的にテレビCMや店頭販促が強く、今ほどデータの取得やテクノロジーが整備されておらず、商材の特性上もWebやテクノロジーの持つポテンシャルが持て余す状況でした。その他にも「浪人や大学院卒で遠回りをした自分に比べて、他の若く優秀な同期や他の人材に比べ後れを取っているのでは」という危機感もありました。

 そして、マーケティング×デジタルが求められる企業でチャレンジしたいと考え、転職活動の末に縁があったのが、製薬会社のイーライリリーでした。

MZ:縁があったとのことですが、イーライリリーに決めた理由はなんだったのでしょうか。

井上:イーライリリーでは、医療関係者に向けたBtoBや患者向けのBtoCでのコミュニケーションをデジタルの力で変革していきたいという動きがあり、自分の持つ経験とスキルを活かしながら新しいことにチャレンジできると感じたからです。

MZ:なるほど。実際にはどういった業務にあたっていたのでしょうか。

井上:新薬の患者向けのコミュニケーションを設計したり、今で言うデジタルトランスフォーメーションの担当としてコーポレートサイトのリニューアルや裏側の仕組みを設計・構築したりしていました。具体的には、マーケティングオートメーションのような仕組みの開発・活用を進めたり、Web動画やWeb会議の仕組みを使って医療関係者がオンラインで都合の良い時間に薬の説明を受けることができるようにしたりするといったことを実現していきました。

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この記事の著者

道上 飛翔(編集部)(ミチカミ ツバサ)

1991年生まれ。法政大学社会学部を2014年に卒業後、インターネット専業広告代理店へ入社し営業業務を行う。アドテクノロジーへの知的好奇心から読んでいたMarkeZineをきっかけに、2015年4月に翔泳社へ入社。7月よりMarkeZine編集部にジョインし、下っ端編集者として日々修業した結果、20...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2020/04/06 08:00 https://markezine.jp/article/detail/33076

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