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MarkeZine Day 2022 Autumn(AD)

5万回のA/Bテストから見えた顧客行動 来訪者の“つまずき”を把握し、先回りするサイトを目指そう

 新型コロナウイルス感染症の流行以降、オンラインでの商品注文・購入は増加し続けているが、WebサイトのCVR改善に頭を悩ませる企業は多い。MarkeZine Day 2022 Autumnに登壇したSprocketの深田浩嗣氏は、実店舗のような“リアルタイムな個別対応”と“コミュニケーションが図れる接客”こそ、CVRの向上に欠かせないと語るがどういうことか。5万回に及ぶA/Bテストによって見えてきた鉄板のWeb接客例を、具体的に列挙する。

150パターン以上の業界別成功シナリオが強み

 総務省の「情報通信白書令和3年版」によると、今や二人以上の世帯の約半数以上がインターネットショッピングを利用する状況が続いている。そうした傾向を踏まえると、EC事業を展開する企業はアプリやWebサイトを充実させて、CVRの向上に努めなければならないと言えるが、分析ツールの導入に躊躇する企業は少なくないようだ。

 「ツールを導入しても、すぐに使いこなせるわけではなく、目標のROIを達成するまでには時間がかかる。その結果、途中でリソースを割けなくなって、費用対効果が得られる前に離脱してしまうケースは少なくありません」そう語るのは、CRO(コンバージョン率最適化)プラットフォーム「Sprocket」の開発・販売を行うSprocketの深田浩嗣氏だ。

Sprocket 代表取締役 深田浩嗣氏
Sprocket 代表取締役 深田浩嗣氏

 同社ではCVR最適化支援のために、Webサイト上にポップアップを表示するSprocketのような「プラットフォーム」と、仮説の立案から施策の企画・検証・改善など運用代行まで行う「コンサルティング」の両輪でサービスを提供している。

 同社のコンサルティングの最大の特徴は「一人ひとりのユーザーの行動にリアルタイムに対応するWeb接客の提供にある」と深田氏。リアルタイムといっても、従業員が画面の向こうに張り付いているわけではない。A/Bテストでデータを蓄積し、一つの企業だけでなく他の事例でも仮説検証を行うことで、ユーザーの視点から見た“つまずき”を洗い出し、先回りして予防するそうだ。

 「成功」の精度を向上し知見を積み重ねてきた背景から、同社は150パターン以上の業界別成功シナリオを強みとしている。一体どんなシナリオなのだろうか。深田氏は5万回を超えるA/Bテストの実践から見えてきた三つの改善ポイントを挙げながら、具体例を紹介する。

アイコン説明の表示で購入完了改善率が125%に

 一つ目のポイントは「ユーザーは思いもかけないところで離脱している」ということだ。

「三本線のアイコン(ハンバーガーメニュー)を見たとき、我々の感覚だとクリックもしくはタップすればナビゲーションメニューが出てくるとわかります。ところが、とある通販サイトでユーザーの行動をリアルタイムに追跡したところ、このアイコンをクリックしたことがないユーザーが意外と多かったのです」(深田氏)

 そこで「そもそもアイコンの意味を知らないのでは」と仮説を立て、検証。クリックしたらメニューが表示される旨を吹き出し形式でアイコンの近くに表示させたところ、購入完了改善率が125%にアップしたという。ユーザーがアイコンの意味を知らなかったことが、逆説的に証明されたのだ。

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Sprocketが行ったA/Bテスト。アイコンの付近に「クリックしたらメニューが表示される」旨を吹き出し形式で表示させたところ購入完了改善率が125%に向上した

 また「ログイン時のエラーは比較的わかりやすい離脱ポイント」と語る深田氏。企業側としては、ユーザーにパスワードリマインダーページへ移動し、再発行の手続きを経てほしいが、ユーザー心理ではログインできないとわかった瞬間にページを閉じたくなってしまうようだ。

 そこで同社ではA/Bテストを実施。ログインエラーが起きた瞬間にパスワードリマインダーのポップアップを即座に表示する場合としない場合を比較したところ、前者のCVRは後者よりも20%高かったという。深田氏は「ユーザーのイラつきを和らげ購入完了まで導くことができる」と、施策の効果を強調する。

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盲点となりがちな四つの“つまずき”

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この記事の著者

二川 智南美(フタガワ チナミ)

ライター

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

【AD】本記事の内容は記事掲載開始時点のものです 企画・制作 株式会社翔泳社

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MarkeZine(マーケジン)
2022/11/30 21:00 https://markezine.jp/article/detail/40177

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