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家計簿発!実購買データから読み解く消費者インサイト

ハッシュタグのデータから「なぜ買ったか?」を捉える!世代別に見る、消費行動の裏側とは

 本連載ではオンライン家計簿サービス「Zaim」に蓄積した家計ログデータを統計加工した「Zaim トレンド」をもとに、業界やサービスを様々な切り口で分析・可視化していく。第2回は同サービス内の「ハッシュタグ」機能をもとに、消費者が「何を買ったか」だけでなく「なぜ買ったか」「どういう意味を持つ買い物か」を捉える。また、Z世代・ミレニアル世代・X世代の比較から、消費に対する世代間の捉え方の違いを見ていく。

ハッシュタグで紐解く「なぜ購入したのか」

 2022年6月以降、iOS版Zaim アプリでは家計簿に「#(以降、ハッシュタグ)」をつけて記録ができる「家計簿タグ活用プロジェクト」を展開している。このハッシュタグ機能は、家計簿の記録明細画面の中にあるメモ欄に言葉を自由に入力できる仕様となる。

 たとえば旅行中の支出がレストランでの「食費」や電車の「交通費」といったデフォルトの家計カテゴリーと同様に分類される場合でも、カテゴリーを横断して「#○○旅行」など記録をしておくことで、「イベント」という別の括りで支出を振り返ることができる。この他、ユーザーにとって買ってよかったアイテムやおトクに買えた物にハッシュタグを付ける、といった活用も可能だ。

 ハッシュタグは自由にカスタマイズして付けることができるが、アプリ内にはデフォルトのハッシュタグとして「#買ってよかった」「#おトク」「#ご褒美」「#挑戦」「#自己投資」「#応援」の6種類を画面上に配置している。

 これらの記録されたハッシュタグから購買データを分析することで、「誰が何を買ったか」だけでなく「なぜ購買したのか」「購買にどういう意味があったのか」を捉えることができる。本稿ではハッシュタグによって得られたデータをもとに、購買の意味や目的から生活者のインサイトを読み解いていく。

「ご褒美」「自己投資」「応援」性別や世代で異なる買い物の理由

 まず、調査の対象期間内に記録されたハッシュタグの内訳は以下の通り。自分への「#ご褒美」が最も多くなっており、特別な買い物であることを記録しておきたいという気持ちの表れと考えられる。次に「#買ってよかった」「#おトク」「#自己投資」と続いている。

 それぞれのハッシュタグにおいて男女別の利用傾向を見ると、上位4つのハッシュタグについては女性の利用率が高い。一方で「#応援」と「#挑戦」は男性の利用率が高くなっていることがわかる。

 また世代別のハッシュタグの利用傾向を調べるため、ハッシュタグの利用回数で構成比を算出し、比較した。すると、Z世代では「#ご褒美」「#自己投資」、X世代では「#おトク」「#応援」の構成比が高くなっていた。よって、Z世代は他の世代よりも買うことの意味を考えながら、意思決定を行っていると予想できる。ミレニアル世代に関しては、どのハッシュタグにおいても全体平均に近い。

世代の定義
・Z世代:1995~2010年生まれ
・ミレニアル世代:1980~1994年生まれ
・X世代:1960~1970年生まれ

集計対象期間:2022年6月~2022年9月
集計対象者数:12,477ユーザー
期間内に記録されたハッシュタグのレコード総数:53,142レコード

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この記事の著者

佐田 栄治(サタ エイジ)

株式会社Zaim ビジネス事業部 データアナリスト。シンクタンク、データマーケティングサービス、大手量販店チェーン等を経て2022年にZaim入社。数理モデルを利用した購買データからのマーケティング施策立案を長年行い、現職では家計簿データからの消費者インサイト分析に携わっている。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2022/12/06 08:00 https://markezine.jp/article/detail/40569

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