ガジェット系インフルエンサー施策でサービス理解の促進へ
櫻井:一般的には、社内にマーケティング業務の経験者がいるため、そのメンバーがアイレップさんをはじめとする外部のパートナーとコミュニケーションをとる場合が多いと思います。ただ、kikitoは当社の新規事業です。先に申したとおり家電サブスクの前例が少ない中、サービスの細かなニュアンスも加味しながらマーケティングの意思決定を行う必要があります。その際、外部パートナーとの伝言ゲームをなるべく減らしたほうがスムーズに進むと感じました。
櫻井:またkikitoのマーケティング担当者には、広告のオペレーションだけでなく、場合によってはサービスの設計自体を変えるような判断も求められます。そのため、アイレップさんを社外のパートナーとして迎えるよりも、社内のメンバーとして迎えるほうがコミュニケーションをとりやすく、PDCAもスピーディーに回せると考えて常駐型コンサルティングサービスを利用し始めました。
──NTTドコモとアイレップで実施した、具体的な施策を教えてください。
櫻井:常駐型コンサルティングサービスの利用を始めて以降、動画広告をはじめとするPR施策をいくつか実行したことで、kikitoの認知度は徐々に高まっていました。しかし、サービス名称の認知度は高まったものの、ユーザーのサービスに対する理解度が薄くなっているようにも感じていたんです。
そこで、kikitoのサービス理解を深めてもらう目的で実行したのがインフルエンサー施策です。ガジェット系のインフルエンサーにkikitoのサービスを紹介してもらうことで、認知度とサービス理解度の双方を高める狙いがありました。
縦型ショート動画も活用して視聴数を最大化
藤原:今回のインフルエンサー施策では、ファンが多いことで知られるワタナベカズマサさんをはじめ、3名のインフルエンサーに協力いただきました。ワタナベさんは日ごろから最新家電のレビュー動画などをYouTubeで発信されているため、kikitoで実際にガジェットをレンタルいただき、動画内で商品の説明やkikitoのおすすめポイントなどをご自身の言葉で伝えてもらいました。
藤原:認知度アップを狙う際、インフルエンサーのフォロワー数に目を向けてキャスティングをすることが多いですが、今回はサービスに対する理解の促進を重視していたため、動画の視聴者に「この人が紹介するサービスなら信用できる」と思ってもらう必要がありました。ですから、フォロワーと深い信頼関係を築いているインフルエンサーの方々にお声がけした次第です。
今回インフルエンサーに制作してもらった動画は、広告素材として二次配信にも使用しました。視聴されやすい縦型ショートのフォーマットでも動画を制作し、視聴回数の最大化を目的とするYouTubeの「動画ビューキャンペーン(Video View Campaigns)」を活用した点もポイントです。また、NTTドコモではなく各インフルエンサーのアカウントから縦型ショートの広告動画が投稿されているように見える第三者配信も活用しました。