ステップ3 実行、AIが好むのは「構造化」された情報
優先順位が決まったら、次は実際にコンテンツを作り直す番だ。AIは構造化された情報を好むため、特にビジネス目的のコンテンツであれば、いかにわかりやすく論理立てられているかが重要になる。
具体的な打ち手として、土井氏はまずFAQセクションの追加を挙げる。
「ページ全体に重要な情報が散りばめられていると、AIはそれを毎回すべて理解した上で、何が重要かを判断しなければなりません。一問一答の形で整理しておけば、AIは自信を持ってその情報を引用・参照できるようになります」(土井氏)
もう1つが、表やグラフによる構造化だ。
箇条書きのつもりで文章の中に中黒を使ってしまったり、説明を画像の中に文字として埋め込んでしまったりすると、AIは正しく読み取れず、情報が欠けたまま学習してしまう。箇条書き機能や表を使えば、AIはもちろん、人間にとっても一目で情報がつかめる内容になる、と土井氏は語る。
あわせて、あいまいな表現を減らすことも意識しているという。
「『場合によります』のような曖昧な書き方は、できる限り条件分けをして具体的に説明するようにしています」(土井氏)
ステップ4 モニタリングと、AEOを売上につなげる設計
最後のステップがモニタリングだ。HubSpotが成果を測る指標は3つ、AIによる引用数、AI経由のトラフィック、そしてコンバージョン率だという。
施策のテコ入れ前後を比較すると、AIによる引用数とAI経由のトラフィックはそれぞれ40%増加。さらに、他のチャネルから流入したリードと比べて、AI経由で流入した相手の商談化率は約3倍高いという結果も出ている。
こうした成果が出るまでには、半年ほどの期間を要したという。日本ではまだAEOに本格的に取り組んでいる企業が少ないため、今始めれば、比較的良い形で自社の情報をAIに学習させやすいのではないかと土井氏は語る。
一方で、施策を次々に打ち替えないことも大切にしているという。
「少なくとも当社の場合、SEOによって得られていたリード数を、AEO対策だけですべて補えるほどには至っていません。しかし、そこで焦って次から次に打ち手を変えてしまうと、また状況が変わってしまいます。一度やると決めたら、一定期間は勇気を持って続け、うまくいかないとわかったら方針を変える。そのくらいの覚悟で臨んでいます」(土井氏)
もっとも、土井氏は「AEOをやって終わりではない」と強調する。表示状況が上がればゴールだと思ってしまいやすいが、大事なのはそこから売上につながるかどうかだ。セッションの最後、土井氏はこう呼びかけた。

「まずは今日使っているChatGPTやGeminiに、自社やプロダクトについて聞いてみてください。『この会社はどんな会社だと思う?』と尋ねてみることから現状把握が始められます」(土井氏)
自社が生成AIにどう語られているかを知ることから、AEOは始まる。
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