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[強化編]ノンクリエイターのためのWebコピーライティング講座

ジョブズも使いこなした「名言製造術」 コピーだけでなく発想力もつく言葉のマジック


 文章は問題なく書けるけどコピーの成果はイマイチ……というあなたのために、Webコピーならではのお作法をお伝えします。Webコピーのレトリック第2回、今回は隠喩についてお届けします。

隠喩(メタファー):イメージや本質が似たものに置き換え

 「この機械はタイムマシンです。戻したいと思う場所へ連れて行ってくれるのです」

 やり手のクリエイティブ・ディレクター、ドン・ドレイパーは、次々と自身の家族の写真を投影しながら、回転式スライドプロジェクターをそう表現した。

 1950~60年代のアメリカの広告業界を描いた傑作ドラマ、『Madmen』の中でのひとコマ、ドレイパーがコダック社に、ネーミングのプレゼンをするシーンである。彼は、その車輪のような回転トレイ(スライドを格納する部分)のついたプロジェクターを、「回転木馬(カルーセル)」と言い表して、クライアントの心をつかむ。エピソードはフィクションだが、コダックのカルーセル・プロジェクターは実在の商品である。

 うまいなぁを通り越して、沁みる表現だ。<回転木馬>もさることながら、プロジェクターを<写真を映し出す=過去へいつでも行ける機械>というイメージから、「タイムマシン」と称したセンスに感心したのだ。

 こうした、全く違うがイメージや本質が似ているものに置き換えるレトリックを<隠喩(または暗喩、メタファー)>と言う前回、比喩のひとつ<明喩(または直喩、アナロジー)>について述べた。明喩は<雪のように白い>など形や色、感情などを似ているものに置き換える、あるいは似ているもので形容するレトリックだ。

 フォルクスワーゲンをその形状から<カブトムシ>と言ったように、プロジェクターの形状から<回転木馬>と表現したのは明喩とも言える(ドレイパーのプレゼンスピーチを聞くと隠喩とも言える)。

 一方、隠喩は<人生とは旅だ>のように、イメージしやすいものばかりではない。映画『フォレストガンプ』で印象的なセリフ、「人生はチョコレート箱のようなもの」といった言葉の置き換えのギャップが大きな表現もある。

 大きなギャップは読み手や聞き手に「!」や「?」といった強い印象を与えたり、好奇心を起こさせたりする。それだけに注目せざるを得なくなる、忘れがたくなる、パンチの効いた言葉となる。

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この記事の著者

有田 憲史(アリタ ケンジ)

 コピーライター(キャリア24年)。主な仕事は広告や販促ツール、Webサイト、IRツール、ダイレクトマーケティングの企画やコピー。時々マーケティングプランナーも。その他さまざまな仕事もこなしており、ネット通信講座のコピーライティングの講師、マーケティングコンサルタントやゴーストライターの経験も。これまで担当した業界は電機メーカー、IT、不動産、自動車メーカー、健康食品、流通、食品など。●ブログ「コピーライターが思わず ! となったコピー。」 ●Twitter:ありけん@arikenunited

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2013/10/09 13:50 https://markezine.jp/article/detail/18546

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