米国時間の3月27日、ラスベガスでデジタルマーケティングカンファレンス「Adobe Summit 2018」が開幕した。
同社は、今回のサミットにおいて「顧客体験をビジネスの中心に」を大きなテーマに掲げている。
オープニングのキーノートで、同社 社長 兼 CEOのシャンタヌ・ナラヤン氏は、より良い顧客体験を生み出す者を“Experience Maker”と表現。Experience Makerとして社内にデジタルの変革を起こそうと、13,000人の参加者に呼び掛けた。
そして、各種クラウドのアップデートや新サービスの提供などが発表された中、特に「Adobe Cloud Platform」の強化に大きな注目が集まった。3月27日のキーノートで発表された主なトピックスは以下の通りだ。
次世代のAdobe Cloud Platformへ
昨今、先進的な企業は“大量のコンテンツとデータを統合し管理できる新しいシステム”を求めている。同社はこれに対応する目的で、コンテンツやデータを管理する各種クラウドの連携を強化。これを「次世代のAdobe Cloud Platform」として発表した。
具体的には、データ/コンテンツ/AIによるインテリジェントサービスのパワーを「Adobe Cloud Platform」上に統合。今後はこれを、顧客体験中心のビジネスを実現するためのエコシステムとして提供していく。
マーケター自身で広告クリエイティブの編集から配信、最適化を行えるように!
次に、新しいセルフサービス式のプラットフォーム「Adobe Advertising Cloud Creative」が発表された。「Adobe Advertising Cloud Creative」では、広告クリエイティブの作成から編集、ターゲット化、配信、最適化に至るまでを、マーケター自らが一貫して行うことができる。代理店へクリエイティブの変更などを依頼する必要もない。
画像の検索・調整・パーソナライゼーションの自動化も実現
また、「Adobe Experience Maneger」にAdobe Senseiを利用した新しいコンテンツ機能が搭載された。これにより、画像検索や画像の調整、コンテンツのパーソナライゼーションの自動化が実現した。
コミュニティ「Adobe Experience League」の立ち上げ
そして、近代化が進むテクノロジーを活用して顧客に有意義な体験を提供するために、人材の強化にも取り組むことを強調。そのためのプログラムとして「Adobe Experience League」を立ち上げた。
「Experience League」では、顧客企業へのサポートや顧客企業同士のコミュニティを提供する。また、自身の状況を把握するための自己アセスメントツールとして「Adobe Experience Index」のリリースも発表した。
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