サイゼリヤとNTT ドコモ(以下、ドコモ)は、サイゼリヤの店舗オペレーション効率化を目指す実証実験を11月30日から開始する。
同実験は、ドコモの保有するリアルタイムの人口統計データや、サイゼリヤの過去売り上げ実績データなどを基に、ドコモが開発したAI活用技術である「リアルタイム売上予測技術」を使用して行われる。
同実験では、現在から1時間後~数時間後、翌日、および数週間後の店舗別の売り上げ金額の予測をそれぞれ行い、1時間ごとの予測を各店舗のタブレットに配信する。1時間後~数時間後の直近売り上げ予測においては、直前の店舗周辺の人口統計データを活用するため、天候やイベント開催などを考慮した予測が可能だ。
同実験で得られた予測結果は、翌日や数週間後の店舗従業員のシフト管理に活用する。また、直近売り上げ予測値が、数週間前に予測された値より一定以上ずれた場合は、店舗のタブレットに通知が届く。これにより、来店する顧客の急増に対する準備が可能となり、顧客の待ち時間や機会損失の低減、サービス品質の向上、従業員の負担軽減などが期待できる。
なお同実験に先立ち、サイゼリヤの都内6店舗の売り上げ実績と、サイゼリヤの従来手法による売り上げ予測の誤差、および同売り上げ実績と「リアルタイム売り上げ予測技術」による売り上げ予測の誤差を比較。その結果、店舗周辺のイベントや天候などにより売り上げが平常時よりも伸びた時間帯の予測において、「リアルタイム売り上げ予測技術」の方が、誤差が25%小さかった。
ドコモは「リアルタイム売り上げ予測技術」を確立することで、様々な業種の店舗オペレーションを効率化するサービスの実用化を目指す。
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