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MarkeZine✕立教大学産学連携企画!学生の疑問をマーケティング視点で解く

ファミリー層からF1層へと顧客を拡大 サンリオピューロランドのプロモーション戦略に迫る


 立教大学で経営・マーケティングを学ぶ佐々木ゼミの学生が企画からインタビュー、執筆を行う本連載。この記事では、日本有数のテーマパークである「サンリオピューロランド」がどのようにしてファミリー層やF1層をはじめとした、幅広い方に受け入れられるようになったのか伺います。

「大人が持ってもいい」からターゲットが拡大

――まず、来場者のターゲットについて教えてもらえますか。

 現在の来場者で一番多いのがファミリー層なので、そこが中心ですね。次点に多いのがF1層もターゲットになっています。

黒河様
株式会社サンリオエンターテイメント サンリオピューロランド営業部
マーケティング課 課長代理 黒河 正通氏

――ファミリー層とF1層の来場者が多い理由はありますか。

 オープン当時は、キャラクターが子供向けというイメージが強く、来場者のほとんどがファミリー層でした。しかし、90年代後半あたりで「大人がキャラクターグッズを持ってもいい」という意識の変化が起き、F1層を中心にキャラクターグッズに人気が集まりました。

 サンリオピューロランドもその流れを受け、元々子供向けだった施設から、2013年以降に大人も楽しめる施設であるというブランディングを進めました。同年にリニューアルを行ったのですが、その際も大人向けのコンテンツ(アトラクション、ショーなど)拡充に努めました。

――大人向けのコンテンツを作ることで、これまでのファミリー層の来場に影響はありませんでしたか。

 大きな影響はありませんでしたね。大人の女性に楽しんでいただけるコンテンツは、子供にも受け入れられやすいんです。一方、子供向けに作ると、大人の方が楽しんでもらえないケースが多い。そのため、リニューアル以降は大人の方のニーズを踏まえて、コンテンツを用意するようにしています。

女子大生の「カワイイを撮ってアップしたい」ニーズにも対応

――では、具体的に大人の方に楽しんでもらうための工夫を教えてください。

 たとえば、大人に「カワイイ」と思ってもらえるパレードとして「Miracle Gift Parade」を開始しました。アートディレクターには増田セバスチャンさん、振付にはPerfumeの振付・ライブ演出などに携わっている振付師のMIKIKOさん、参加楽曲の作詞・作曲にはヒャダイン(前山田健一)さんをお迎えするなど、近年の流行をキャッチアップしている方にご協力いただきました。

 その他にも、今『KAWAII KABUKI ~ハローキティ一座の桃太郎~』という歌舞伎を取り入れ、サンリオキャラクターのカワイイと融合させたミュージカルショーも上演しています。これは、松竹さんの監修を受けて本格的に制作しました。

――ちなみに私たちのような、大学生はターゲットにしていますか?

 ピンポイントで大学生というターゲットにはしていませんが、女子大生は先ほどお話ししたF1層に含まれるので、ターゲットになると思います。最近では「SNS映え」を意識した画像を大学生の方も投稿すると思いますが、サンリオピューロランドでもフォトジェニックなスポットやキャラクターフードなどを用意しています。

フォトジェニックなスポット、フードの一例
フォトジェニックなスポット、フードの一例
(C)2019 SANRIO CO., LTD.

 たとえば、サンリオキャラクターをイメージとした様々なカレーを提供しているのですが、中には水色やピンクなどの色をしているものもあります。しかし、そのようなフードがあることで「今までにない色」と気にかけて食べに来て、実物を投稿してくれます。そこから他の方にコミュニケーションとして広がると考えています。

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この記事の著者

立教大学佐々木ゼミ取材班(リッキョウダイガクササキゼミシュザイハン)

立教大学 経営学部 佐々木宏教授のゼミ生で構成した取材チームです。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2019/01/29 20:50 https://markezine.jp/article/detail/30082

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